
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
ししゃもの甘露煮は、素焼きしたシシャモを砂糖・みりん・醤油で煮詰めた、骨まで食べられる濃厚な味付けの郷土料理である。主な伝承地域は胆振・日高・釧路・十勝地方で、太平洋岸の河川に生息する日本固有の貴重な魚を原料とする。晩秋から初冬の産卵期にかけてよく食べられ、鵡川町では「ししゃものすだれ干し」が季節の風物詩となっている。本来の北海道産シシャモは高価化したため、現在はカラフトシシャモを使ったものが主流だが、家庭によっては根しょうがを加えるなどの工夫が見られる。
由来・歴史
シシャモは漢字で「柳葉魚」と書き、その由来はアイヌの神話にある。アイヌの神様が柳の葉からシシャモを創造したという逸話に基づく。アイヌの人々にとってシシャモは冬を越す貴重な保存食であり、サケとともに重宝された。近年は輸入のカラフトシシャモが主流となり、本来の北海道産は希少となった。
食べ方
素焼きしたシシャモを鍋で10分ほど煮た後、砂糖・みりん・醤油を加えて煮汁がなくなるまで煮詰める。根しょうがの千切りを入れると風味が増す。秋の産卵期に家庭で食べられることが多かったが、現在は高価なため特別な機会の料理となっている。鵡川町では晩秋から初冬にかけてすだれ干しの風景が見られる。
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産地
煮物の名物

すまし雑煮
白い丸餅は正月三が日まで、四日目からはよもぎ入りのてんこ餅に替わるという古い習わしを持つ雑煮。出雲では朝廷献上の十六島のりを具に使い、磯の風味を堪能する。

鯛蕪/聖護院かぶと鯛の煮物
「であいもん」と呼ばれる縁起物の煮物。タイと聖護院かぶの意外な組み合わせは、享保年間から続く京の冬の風物詩である。

たけのこ山椒煮
長さ1mを超える金棒で掘る「島田たけのこ」は、粘土質の赤土で育ち肉質が柔らかい。山椒の香りが効いた煮物は、春の味覚として地元で親しまれる。

白味噌の雑煮
平安時代から貴族の間で食された白味噌を使い、丸餅や頭芋、金時人参を入れた京都の正月の風物詩。円満や子孫繁栄を願う縁起物の具材が特徴である。

凍み大根のお田植えの煮物
「凍み」の技が生む濃厚な旨み。冬の寒風に何度も凍らせて乾燥させた大根を、田植えの日に煮て食べる信州の知恵。

仙台雑煮
椀からはみ出すほどの焼きハゼとハラコが特徴的な仙台の正月の味。江戸時代末期から続くハレの日の食事は、近年の不漁により年々高価になっている。
北海道の名物

たちの味噌汁/スケソウダラの白子の味噌汁
「たち」とはタラの白子の北海道方言。丸ごと入れた味噌汁は、武士に「切腹を連想させない縁起の良い食べ物」として喜ばれた歴史を持つ。

てっぽう汁
箸でカニの足をつつく仕草が鉄砲に弾を込めるように見えたことから名付けられた、根室発祥の漁師汁。花咲ガニの濃厚な出汁が決め手の味噌汁は、かつて夏から秋の漁期に漁師たちが海で作って食べた手軽な一品である。

トキシラズ/トキ鮭の焼漬け
「時期を知らずにとれる魚」が名前の由来。アムール川生まれの希少な春サケを、脂がのった若いうちに焼いて漬けた北海道の初夏のごちそうである。

赤飯
甘納豆を混ぜるだけの手軽な赤飯は、働く母親の思いから誕生した北海道独自の食文化である。昭和20年代、札幌の南部明子先生が考案し、講演を通じて一気に道内に広まった。

三平汁
藩主が気に入った漁師の名がついたという説や、三平皿に盛ることからともいわれる。塩漬けのサケやニシンを野菜と煮込む、北海道の冬を代表する郷土料理である。

鮭のチャンチャン焼き
「ちゃっちゃと作れる」「お父ちゃんが作る」など、名前の由来は諸説ある北海道の漁師料理。ドラム缶の鉄板で焼いたのが始まりとされ、今ではホットプレートでも気軽に楽しめる。