
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
みかんずしは、愛媛みかんの生ジュースで炊いたごはんに具材を載せた郷土料理である。ごはんにはみかんの甘みと酸味が加わり、合わせ酢の砂糖を控えることで爽やかな味わいに仕上がる。愛媛県南部の地域で発展し、瀬戸内海の潮風と太陽を浴びた段々畑で育つ柑橘類が豊富に産出される風土が背景にある。お祝いの席やおもてなしに登場し、年間を通じてさまざまな柑橘を使って作られる。家庭や店舗によって具材の組み合わせは異なり、油揚げに詰めた「みかんいなり」などアレンジも生まれている。現代では学校給食や観光物産館でも親しまれ、愛媛の柑橘文化を象徴する料理として定着している。
由来・歴史
愛媛県南部では米酢が希少だったため、酸味と香味が強いかぼすやみかんなどの柑橘果汁を酢の代わりに使う郷土料理が発展した。商品にならないみかんを活用した「みかんご飯」がルーツとされ、後に寿司飯へと応用された。地元の学校給食でオレンジジュースで炊いたごはんがテレビで紹介され話題となり、愛媛県では「蛇口からミカンジュースが出る」という都市伝説が生まれた。松山市内の「えひめ愛顔の観光物産館」や松山空港では、実際に蛇口をひねるとみかんジュースが注がれる装置が設置されている。
食べ方
米をみかん生ジュースで炊き、ごはんに加わる甘みを考慮して合わせ酢の砂糖を少し控えるのがポイントである。トッピングにはさまざまな具材を合わせて彩りよく盛り付け、お祝いの席やおもてなしで提供される。季節に応じてかぼすなど他の柑橘類を使うこともあり、油揚げに詰めた「みかんいなり」として食べることもある。甘辛い油揚げとみかんの爽やかな酸味が特徴的な食べ方である。
オンラインで買う
ふるさと納税で取り寄せる
産地
寿司の名物

もろこずし
モロコを甘辛く煮漬けて斜めに並べる尾張の箱ずし。かつて米が貴重な時代、皆が平等に味わえるよう考えられた斜め配置が特徴である。

物相ずし
米が貴重だった時代、定量で切り分けて皆が平等に食べられるよう考案された押しずし。農繁期の嗜好食や祭りの行事食として大分県中津・宇佐で親しまれてきた。

七とこずし
「七とこさんの日」に近所7軒から分けてもらう、子どもの成長を願う行事食。七草粥とは異なり、餅と里芋・せりなどを炊き込んだ雑炊である。

めはりずし
「目を見張るほどに美味しい」とか、「おにぎりに目張りをするように包む」から名づけられた、高菜漬けで大きなおにぎりを包む和歌山県南部の郷土寿司。漁や山仕事の合間に手軽に食べられる弁当として広まった。

このしろの姿寿司
コノシロを背開きにして酢締めし、棒状のすし飯を腹に詰めた縁起物。江戸時代から受け継がれる八代海沿岸の正月の味で、2〜3日経ったら炙って二度楽しむ裏技もある。

こけらずし
「こけら落とし」の席に出されたことや、こけらぶきの屋根のように具材をずらし重ねる盛り付けが名前の由来。東紀州の豊かなひのき木材で作られた押し型が発達し、3〜5段に重ねた美しい層が特徴の祝い料理である。
愛媛県の名物

味噌汁(麦味噌)
年貢米の代わりに麦を食べる知恵が生んだ、香り高い麦味噌の味噌汁。はだか麦をふんだんに使った芳醇な甘みが、瀬戸内の家庭を支えてきた。

さつま
「さつま」の名の由来は島津家の家紋に似た盛り付けからとも、薩摩伝来説とも言われる謎多き愛媛の郷土料理。ぱさぱさした麦飯をおいしく食べるため漁師が舟上で考案した工夫料理である。

石花汁
熱した石を投入すると湯気が花のように舞い上がる、今治市大島の石切り場発祥の保温鍋。米のとぎ汁を使う知恵と、職人の賄い食としての歴史が息づく。

松山鮓
夏目漱石が一粒もこぼさぬほど気に入った、愛媛・松山のばら寿司。地元では「もぶり鮓」とも呼ばれ、瀬戸内の幸を贅沢に散りばめた祝いの味である。

きじ肉と切り干し大根の混ぜご飯
国鳥に指定されるほど高貴なキジの肉と、瀬戸内の陽光で干した大根を合わせた混ぜご飯。里山の恵みと海の幸が織りなす、愛媛の伝統的な味である。

かんころ
鍋の中で木杓子で練り炊く時の音が名前の由来。「かんころ」という擬音が付いた伊方町の伝統の干し芋菓子である。