
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
白菜の切り漬けを郡上味噌と煮干しだしで煮込む鍋物で、塩気の強い豆味噌と酸味の出た古漬けの相性が特徴的である。主な伝承地は岐阜県郡上地方で、飛騨の寒い気候と冬の乏しい食材を補う知恵が生んだ料理である。11月の白菜収穫期から本格化し、農作業と家事に追われる母親がササっと作っては煮返し、何日も食卓に並べてきた。家庭ごとに昆布や唐辛子を使うなど漬け方が異なり、現代では肉を加えるアレンジも広まっている。
由来・歴史
炭焼き小屋で作業する人々が鯖缶を器に、白菜の切り漬けを入れて食したのが始まりと伝わる。材料を余さず使う飛騨の冬の知恵として生まれ、小さな鍋で手軽に作れ、余ればまた材料を足して煮返せる利便性から、昔から人々に親しまれてきた。
食べ方
酸味の出た漬かりすぎの切り漬けを水で塩抜きし、赤味噌・酒・砂糖・みりんと共に鍋で煮詰める。季節の野菜を加えてもよく、最近では肉を入れる家庭も多い。11月ごろからの寒い冬に食べられ、煮返しながら数日間楽しむのが郡上の伝統的な食べ方である。
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産地
漬物の名物

泉州水なすの浅漬
ぎゅっと絞れば水が滴るほど水分豊富な泉州水なすを、ぬかや調味液に短期間漬け込んだ浅漬。江戸時代から続く地元の味が、1994年の関西国際空港開港を機に全国へ広まった。

大阪漬
大根やかぶを塩で揉み、数時間で仕上げる浅漬け。大阪地域で広く作られたことから名付けられ、葉茎まで丸ごと使う惜しみない食文化が特徴。

やたら漬け
「やたら野菜を使って、やたらおいしい」が名の由来。半年かけて漬ける兵庫・宍粟の冬の保存食で、季節ごとに収穫した野菜を漬け物桶に次々と加えていく独特の製法が特徴。

赤かぶ漬け
江戸時代から続く塩節約の知恵が生んだ、発酵で白い身が紅く染まる漬物。飛騨の初冬、川で野菜を洗う「菜洗い」の風物詩とともに受け継がれる。

水かけ菜の漬物
「水をかける」という名の由来通り、富士山の湧水を流して栽培される早春の特産野菜。明治時代に越後から伝わった漬物は、鉄道工事の労働者たちに広まった。
ふるさと納税山葵漬け
明治22年の静岡駅開業とともに売り出された駅弁発祥の名物。わさびの辛みと酒粕の甘みが絶妙に絡み、日常の食卓からお土産まで静岡人に長く愛されてきた。
岐阜県の名物

寒干大根煮
マイナス20度の夜と太陽の日差しを繰り返し、大根が飴色に変化する。飛騨・山之村の「天空の里」で生まれた、厳冬の知恵が詰まった保存食である。

桑の木豆煮
明治・大正の養蚕業で台風から桑を守るために桑の木に絡ませた豆が名の由来。「飛騨・美濃伝統野菜」に認定される赤いかすり模様のインゲン豆を、醤油と砂糖で甘辛く煮込んだ郷土料理である。

こも豆腐
藁編みのむしろ「こも」で豆腐を包んで茹でると、表面に無数の気泡が立ち、ワラの香りと美しい模様が生まれる。飛騨のおもてなし料理として、盆や正月に振る舞われてきた。

初午だんご
繭の形をした団子「初午だんご」は、明治から昭和初期にかけての養蚕盛期、岐阜の農家が豊蚕を願って神に供えた縁起物。白川村では蚕飼祭りで「春駒踊り」とともに今も受け継がれる。

つぎ汁
「きったて」と呼ばれる専用の容器から、箸で混ぜながらお椀に次いで回る独特の供し方が名の由来。辛みと甘みが絶妙に調和した、郡上市明宝寒水地区でしか味わえない希少なお吸い物である。

千石豆のかきまわし
「かきまわし」は混ぜご飯をかき回す様子から名付けられた岐阜市の郷土料理。明治から続く希少な「千石豆」の独特な香りと風味が、親戚が集まる席を賑わせてきた。