
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
泉州水なすはぷっくりと丸みを帯びた形で皮が薄く、ぎゅっと絞ると水がしたたり落ちるほど水分が多いのが特徴である。海が近く適度な気温と湿度に恵まれた大阪南部の泉州地域で栽培され、他の地域では同じ品質は得られないとされる。収穫時期は4月から11月で旬は夏、畑仕事の合間の水分補給として農家に親しまれてきた。地域の家庭で日常的に食されており、家庭ごとにぬか床や調味液の味付けに違いがある。品種改良により皮の色が鮮やかになったことで、現代では大阪を代表する特産品として全国的に知られている。
由来・歴史
泉州地域では江戸時代初期から水なすが栽培されてきた。皮が薄く輸送に不向きで、漬物にすると皮の色が茶色くくすむことから長らく地元消費にとどまっていたが、1994年の関西国際空港開港をきっかけに大阪の特産品として注目を集めた。その後の品種改良で皮の色が鮮やかな品種が登場し、泉州水なすの浅漬は全国的に広く知れ渡った。
食べ方
泉州水なすをぬかや漬物調味液に1日から数日間漬け込む。食する際はヘタを切り落とし、切り込みを入れてから手で縦に割くと風味と食感が良くなる。かつお節やすり胡麻、醤油などを添えて食べることもある。旬は夏で、収穫時期の4月から11月頃にかけて地域の家庭で日常的に食されている。
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産地
漬物の名物

大阪漬
大根やかぶを塩で揉み、数時間で仕上げる浅漬け。大阪地域で広く作られたことから名付けられ、葉茎まで丸ごと使う惜しみない食文化が特徴。

やたら漬け
「やたら野菜を使って、やたらおいしい」が名の由来。半年かけて漬ける兵庫・宍粟の冬の保存食で、季節ごとに収穫した野菜を漬け物桶に次々と加えていく独特の製法が特徴。

ママカリの酢漬け
「ご飯を借りに行くほどおいしい」という語源を持つママカリを、酢に漬けて骨まで食べる岡山の伝統保存食。漬かるほどに骨が軟らかくなり、尾びれまで丸ごと味わえる。

漬物味噌煮
鯖缶を器にした炭焼き小屋発祥の知恵料理。酸っぱく漬かりすぎた白菜を郡上味噌で煮込み、煮返しながら何日も楽しむ、飛騨の冬の味覚である。

赤かぶ漬け
江戸時代から続く塩節約の知恵が生んだ、発酵で白い身が紅く染まる漬物。飛騨の初冬、川で野菜を洗う「菜洗い」の風物詩とともに受け継がれる。

水かけ菜の漬物
「水をかける」という名の由来通り、富士山の湧水を流して栽培される早春の特産野菜。明治時代に越後から伝わった漬物は、鉄道工事の労働者たちに広まった。
大阪府の名物

若ごぼうの炒め煮
早春を告げる八尾の葉ごぼうを丸ごと味わう。根・軸・葉すべてが食材となり、シャキシャキとした食感とさわやかな香りが特徴の炒め煮である。

鱧皮ザクザク
「ザクザク」とはきゅうりを切る音か、食べる音か。鱧かまぼこ製造の副産物である皮を、大阪の「始末の精神」で夏の酢の物に仕立てた名残り料理である。

くるみ餅
クルミが入っていない「くるみ餅」。うぐいす色の枝豆餡で餅を「くるんで」包むことから名付けられた、堺の伝統菓子である。

恵方巻き/巻きずし
その年の縁起の良い方角を向き、無言で丸かぶりするという独特な食べ方が特徴の太巻き寿司。大阪に端を発し、のり業界やコンビニの販売促進により全国に広まった節分の風習である。

大阪寿司
明治時代に船場の「吉野寿司」が考案した「二寸六分の懐石」こと箱寿司は、芝居見物の幕間弁当として船場の旦那衆に絶大な支持を受けた。空気を押し出して作るため時間が経つほど味がなじむという、逆説的な魅力を持つ大阪の名物である。

たこ焼き
「チョボ焼き」から派生した大阪発祥の屋台食。戦後に濃厚ソースとの出会いで現在のスタイルが確立し、国民的ソウルフードへと発展した。