
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
千石豆のかきまわしは、ふじまめの一種である千石豆を主材とした混ぜご飯である。鶏肉、ごぼう、人参などを煮て味付けし、炊いた白米に混ぜ合わせる。岐阜市南部地域で明治時代から栽培されてきた千石豆は、高温や病気に強く多収穫なことから「千石」の名が付いた希少な野菜で、独特の香りと風味豊かな味わいが特徴である。主に岐阜市で親戚など人が集まる祭りや行事ごとに振る舞われてきた。家庭によって具材の配合や味付けに違いがあり、近年は生産者の減少により千石豆自体が希少価値を増している。
由来・歴史
千石豆は明治時代より岐阜市南部地域で栽培されており、さやの形が千石船に似ていることや多収性からその名がついた。「かきまわし」という名称は、岐阜市で炊き込みごはんを「混ぜごはん」と呼ぶこととの区別から、煮た具をごはんに混ぜてかき回す様子を表現したものである。
食べ方
千石豆は7月から9月が旬で、筋を取り除き沸騰した塩湯で1〜2分下ゆでし、冷水にくぐらせて水気を切ってから調理に用いる。鶏肉、ごぼう、人参などと共に煮た具を炊いたご飯に混ぜて食べる。岐阜市では祭りや行事など親戚が集まる時に振る舞われる伝統的な食習慣である。
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産地
岐阜県の名物

つぎ汁
「きったて」と呼ばれる専用の容器から、箸で混ぜながらお椀に次いで回る独特の供し方が名の由来。辛みと甘みが絶妙に調和した、郡上市明宝寒水地区でしか味わえない希少なお吸い物である。

初午だんご
繭の形をした団子「初午だんご」は、明治から昭和初期にかけての養蚕盛期、岐阜の農家が豊蚕を願って神に供えた縁起物。白川村では蚕飼祭りで「春駒踊り」とともに今も受け継がれる。

漬物味噌煮
鯖缶を器にした炭焼き小屋発祥の知恵料理。酸っぱく漬かりすぎた白菜を郡上味噌で煮込み、煮返しながら何日も楽しむ、飛騨の冬の味覚である。

赤だつの酢ぶて
「だつ」とは里芋の葉柄(ずいき)のこと。山県市周辺では鮮やかな赤紫色の八つ頭のだつを「赤だつ」と呼び、産婦の体力回復を願って古くから食べられてきた。

柿なます
干し柿を酢の物に加えるという意外な組み合わせが特徴。大根と人参のシャキシャキとした食感に、干し柿のもちもちとした甘みが絶妙にマッチする。

赤かぶ漬け
江戸時代から続く塩節約の知恵が生んだ、発酵で白い身が紅く染まる漬物。飛騨の初冬、川で野菜を洗う「菜洗い」の風物詩とともに受け継がれる。