
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
すき昆布の煮物は、三陸沿岸の若い昆布をボイルして細くカットし板状に乾燥させた「すき昆布」を、にんじん・干ししいたけ・油揚げとともに醤油味で煮た料理である。主な伝承地は岩手県普代村で、昭和44年頃に昆布養殖と加工が始まった三陸沿岸部を背景に、保存食として県全体に広まった。乾燥すき昆布がスーパーで通年販売されることから日常的に食され、近年は春の新物「生すき昆布」も旬食材として流通している。家庭ごとに小女子・身欠きにしん・ほたて・さばの焼き干しなどの海産物や、さつま揚げ・ちくわといった加工品を加えるなど、多様なアレンジが存在する。
由来・歴史
「すき昆布」とは三陸沿岸で採れた若い昆布をボイルし細くカットして板状に乾燥させたもので、昭和44年頃に岩手県普代村で昆布の養殖とすき昆布加工が始まった。間引きをしない若い昆布を使用する普代のすき昆布はやわらかな歯ごたえが特徴で、保存食として県内に広まり、生産地の郷土料理として定着した。
食べ方
すき昆布を水で戻し、にんじん・干ししいたけなどと醤油味で煮る。家庭により小女子・身欠きにしん・ほたて・さばの焼き干しなどの海産物や、さつま揚げ・ちくわなどの加工品を加える。できあがってすぐより冷めるまで置くと昆布に味がしみ込む。乾燥品は通年食されるが、近年は春の新物生すき昆布も旬として楽しまれる。
オンラインで買う
ふるさと納税で取り寄せる
産地
煮物の名物

鯉の甘煮
「来い」と「鯉」をかけて縁起物とされる鯉の甘煮。秋田の清水で育った鯉は泥臭さが少なく、時間をかけた甘辛い煮付けが県民に愛される。

かすべ煮
冷めても美味しく傷みにくいことから、魚の少ない夏の貴重なごちそうとなったエイの煮物。土崎港曳山まつりでは「かすべ祭り」の通称で親しまれ、各家庭が代々伝える伝統の味を来客に振る舞う。

つゆ煮しめ
わらで包んだ「つと豆腐」が決め手の南会津の郷土料理。冷蔵庫のない時代に生まれた保存食が、冠婚葬祭のご馳走として今も受け継がれる。

くるみ雑煮
「くるみあじ」と呼ばれる深い味わいが特徴の三陸の正月料理。鬼ぐるみをねっとりすった「くるみだれ」で焼きもちをいただき、汁ものと和え物の2通りの味を楽しむ。

煮しめ
身欠きにしんやぜんまい一本煮など、内陸と沿岸で具材が異なる岩手の「煮しめ」。冠婚葬祭や正月に欠かせない集まりの味である。

打ち豆と切り昆布の煮物
福島の豪雪地帯で生まれた知恵の結晶。青大豆をつぶして乾燥させた「打ち豆」と、細かく切った昆布を煮込んだ冬の保存食は、かつてお盆や法事の饗応料理として振る舞われた。
岩手県の名物

伝統餅料理
年間60回以上も餅を食べる「餅暦」が存在する。納豆やホヤ、チーズやカレーまで約300通りの食べ方が生まれた、一関ならではの餅文化である。

柳ばっと
江戸時代、南部藩が細切りそばを禁じた際、農民は「これは柳ばっとだ」と称してそば粉の団子を食べ続けた。名前の「ばっと」は禁を犯した「法度」から由来する、岩手県北部の知恵と抵抗の郷土料理である。

豆しとぎ
「しとぎ」は「すりつぶす」という意味で、本来の米粉を青大豆で代用したのが「豆しとぎ」の始まりである。岩手県北部の厳しい風土で、貴重な米を節約しながら生まれた知恵の菓子である。
ふるさと納税がんづき
満月に向かって飛ぶ雁の姿に似せた形が名前の由来。もっちりとした素朴な味わいの蒸し菓子で、岩手県南を中心に農作業の間食として親しまれてきた。

ぬっぺい汁/八杯汁
「八杯」の名は「一丁の豆腐で八杯分できる」または「おかわりが止まらない」という説がある。岩手県央では「八杯豆腐」とも呼ばれ、冠婚葬祭の精進料理として親しまれてきた。

まめぶ汁
「忠実忠実しく健康で」と願いを込めた名前の由来を持つ、くるみ入り団子が特徴の汁物。江戸時代の凶作を乗り越えた知恵が、今も岩手・久慈の冬を温める。