
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
豆しとぎは、水で戻した青大豆を塩ゆでしてすりつぶし、米粉と砂糖、塩を混ぜてこねた棒状の生菓子である。素材本来の甘みを活かすため砂糖は控えめにし、風味が落ちたものはあぶって食べることもある。主に岩手県北部で伝承されており、東からの冷風「やませ」による厳寒と少ない水田、貴重な米という土地の条件が、豆や雑穀を活用したこの菓子を生み出した。秋から冬にかけて大豆の収穫期に作られ、特に旧暦12月の大黒様や山の神様へのお供え、春先のうぐいす呼びなどの行事に結びついた。現在は「庭じまい(秋じまい)」という収穫感謝の農家行事で食されるほか、家庭ごとに砂糖の量や豆の種類(黒豆など)に違いがあり、冷凍保存に対応するなど現代の食生活にも適応している。
由来・歴史
「しとぎ」は「すりつぶす」を意味し、本来は米粉で作るお供え料理を指す。豆しとぎはこれを青大豆で代用したもので、「豆すっとぎ」とも呼ばれる。岩手県北部は「やませ」による厳寒と水田の少なさから米が貴重であり、主食を補うために豆や雑穀が栽培された。豆しとぎは米粉を青大豆でかさ増ししたものと考えられ、青大豆は成熟しても皮や中身が青いままの特徴を持つ。旧暦12月9日の大黒様、12月12日の山の神様の年取りへのお供えや、春先のうぐいす呼びの習慣があった。
食べ方
青大豆を水で戻し、塩を加えてゆでて冷まし、すりつぶしたものに米粉、砂糖、塩を混ぜてこね、棒状にまとめて切る。砂糖は素材の甘さを生かすため控えめにし、黒豆など青大豆以外でも作られる。時間がたったものはあぶるかフライパン・オーブントースターで焼いて食べ、冷凍保存も可能である。古くは旧暦12月の大黒様・山の神様・馬の神様へのお供えや春先のうぐいす呼びに作られ、現在は秋から冬の「庭じまい(秋じまい)」で主に食される。
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産地
岩手県の名物

果報だんご
「果報に当たると幸運が訪れる」と信じられ、子供にとって楽しみな行事だった団子。萩の木片を入れた「果報団子」に当たると、神棚に供えた翌朝にはお金に変わるという言い伝えがある。

柳ばっと
江戸時代、南部藩が細切りそばを禁じた際、農民は「これは柳ばっとだ」と称してそば粉の団子を食べ続けた。名前の「ばっと」は禁を犯した「法度」から由来する、岩手県北部の知恵と抵抗の郷土料理である。

伝統餅料理
年間60回以上も餅を食べる「餅暦」が存在する。納豆やホヤ、チーズやカレーまで約300通りの食べ方が生まれた、一関ならではの餅文化である。

すき昆布の煮物
若い昆布を板状に乾燥させた「すき昆布」を使った煮物。三陸普代村発祥の保存食が、海産物との組み合わせで県内の家庭に広く根付いた郷土料理である。
ふるさと納税がんづき
満月に向かって飛ぶ雁の姿に似せた形が名前の由来。もっちりとした素朴な味わいの蒸し菓子で、岩手県南を中心に農作業の間食として親しまれてきた。

ぬっぺい汁/八杯汁
「八杯」の名は「一丁の豆腐で八杯分できる」または「おかわりが止まらない」という説がある。岩手県央では「八杯豆腐」とも呼ばれ、冠婚葬祭の精進料理として親しまれてきた。