
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
うるち米粉ともち米粉を練った団子を、小豆と米のかゆに入れて食する菓子である。一部の団子には「果報」に見立てた萩の木片が入っており、これに当たると幸運を呼ぶと信じられている。主に岩手県の農村地域で伝承され、貧しい土地でも人の優しさを大切にする民間信仰が根付いていた。12月24日(旧暦11月24日)の「大師講」という民間行事の日に、萩の木で作った杖と箸とともに神棚に供え、家族で食べてきた。家庭によってはだいこん、にんじん、ごぼう、干ししいたけ、鶏肉、みつばなどの具を入れたしょうゆ味の汁に団子を浮かべる作り方や、団子の代わりに餅を用いる地域もある。現代では子供会で「果報を当てる」遊びの要素を取り入れて楽しむ場面も見られる。
由来・歴史
弘法大師が貧しい農家に泊まった際、家人が作った団子に藁が入っていたが、大師は怒ることなく人への優しさを説き、その後農家は毎年豊作になったという言い伝えに由来する。これにちなみ、団子に萩の木片を入れて「果報団子」と名付け、大師講の日に神棚に供えるようになった。果報団子に当たると幸運を授かり、神棚に供えると翌朝お金に変わるという信仰から、子供にとって特別な楽しみの行事となった。
食べ方
米粉の団子を小豆と米のかゆに入れて食べる。一部の団子には萩の木片を入れ、これが入った「果報団子」に当たると幸運が訪れるとされる。地域によっては、だいこん、にんじん、ごぼう、干ししいたけ、鶏肉、みつばなどの具を入れたしょうゆ味の汁に団子を浮かべることもある。12月24日(旧暦11月24日)の「大師講」に萩の木の杖と箸とともに神棚に供え、翌朝家族で食べるのが伝統である。
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産地
団子の名物

ばっとう汁・だんご汁(すいとん)
「ばっとう汁」「はっとう汁」「だんご汁」「とっちゃなぎ」——同一の料理が栃木県内で4種類の異名を持つ。いずれも「法度汁」が訛ったもので、米不足を補う知恵の食である。

あまねじ/あまだんご
砂糖が貴重だった時代のおもてなし料理が、農作業の「小昼飯」として親しまれてきた。小麦粉の団子を甘い小豆汁に浮かべた、群馬の粉食文化が生んだ温かな甘味である。

串だんご
「花より団子」の人気で全国に広まった串だんごは、東京では4つ刺しが主流。4文銭の不正防止が由来という、江戸の町人文化が生んだ知恵が詰まった名物である。

しだみだんご
どんぐりを救荒食から郷土スイーツへと変えた「しだみだんご」。太平洋からの冷たい風「やませ」による凶作に備え、岩手の山々が育んだ知恵の味である。

へっちょこだんご/うきうきだんご
「へっちょこ」の名は、1年の農作業で「へっちょ(苦労)」した自分をねぎらう意味に由来する。煮えるとだんごが浮き上がる様子から「うきうきだんご」とも呼ばれる。

石垣団子
サイコロ状のさつまいもが石垣に見えることから名付けられた相模原の郷土菓子。火山灰台地で育った地粉とさつまいもの素朴な甘みが、農作業の合間に親しまれた「おこじゅう」として受け継がれている。
岩手県の名物

豆しとぎ
「しとぎ」は「すりつぶす」という意味で、本来の米粉を青大豆で代用したのが「豆しとぎ」の始まりである。岩手県北部の厳しい風土で、貴重な米を節約しながら生まれた知恵の菓子である。

柳ばっと
江戸時代、南部藩が細切りそばを禁じた際、農民は「これは柳ばっとだ」と称してそば粉の団子を食べ続けた。名前の「ばっと」は禁を犯した「法度」から由来する、岩手県北部の知恵と抵抗の郷土料理である。

伝統餅料理
年間60回以上も餅を食べる「餅暦」が存在する。納豆やホヤ、チーズやカレーまで約300通りの食べ方が生まれた、一関ならではの餅文化である。

すき昆布の煮物
若い昆布を板状に乾燥させた「すき昆布」を使った煮物。三陸普代村発祥の保存食が、海産物との組み合わせで県内の家庭に広く根付いた郷土料理である。
ふるさと納税がんづき
満月に向かって飛ぶ雁の姿に似せた形が名前の由来。もっちりとした素朴な味わいの蒸し菓子で、岩手県南を中心に農作業の間食として親しまれてきた。

ぬっぺい汁/八杯汁
「八杯」の名は「一丁の豆腐で八杯分できる」または「おかわりが止まらない」という説がある。岩手県央では「八杯豆腐」とも呼ばれ、冠婚葬祭の精進料理として親しまれてきた。