
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
上新粉と白玉粉を混ぜ、ぬるま湯でこねて丸めた団子を茹で、串に刺して焼いたものである。味付けはあん・みたらし・きな粉など多様。主に東京を中心とする関東地方で親しまれ、柴又帝釈天題経寺門前の団子屋は「寅さん」の映画で有名になった。茶店や神社仏閣の境内店などで日常的なおやつとして通年食されている。家庭では団子の大きさやタレの濃さに違いがあり、現代でも祭りや観光地の定番スイーツとして全国に展開している。
由来・歴史
団子は平安時代に唐から伝来した唐菓子「団喜」が起源とされる。串団子は室町時代までさかのぼるが、江戸時代に庶民の旅が盛んになると茶店や寺社境内で売られるようになった。「花より団子」の言葉が流行し、京都発祥の5つ刺しが全国的に広まった。東京では江戸時代に5つ刺しが主流だったが、4文銭の流通後、客が4文銭を置いて5つ持ち帰る不正が増えたため、店主が苦肉の策で4つ刺しに減らしたという記録が残る。
食べ方
上新粉と白玉粉を混ぜ、ぬるま湯で耳たぶくらいの固さにこね、小さく分けて手のひらで丸める。たっぷりの湯で茹でた後、あん・みたらし・きな粉などをつけて食す。日常的なおやつとして通年食され、祭りや観光地でも気軽に楽しめる。
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産地
団子の名物

石垣団子
サイコロ状のさつまいもが石垣に見えることから名付けられた相模原の郷土菓子。火山灰台地で育った地粉とさつまいもの素朴な甘みが、農作業の合間に親しまれた「おこじゅう」として受け継がれている。

へらへら団子
「箆に似ている」「平たく押しつぶした形」など諸説ある名前の由来が興味深い、横須賀市佐島のあんころもち。江戸時代から続く船祭りで豊漁と無病息災を願い奉納されてきた。

三日の団子汁
赤ちゃんを産んだ母親が産後三日目に食べる、上新粉の団子入り味噌汁。母乳がよく出るようにと、ずいきや野菜を入れて栄養をつける伝統的な料理である。

あまねじ/あまだんご
砂糖が貴重だった時代のおもてなし料理が、農作業の「小昼飯」として親しまれてきた。小麦粉の団子を甘い小豆汁に浮かべた、群馬の粉食文化が生んだ温かな甘味である。

ばっとう汁・だんご汁(すいとん)
「ばっとう汁」「はっとう汁」「だんご汁」「とっちゃなぎ」——同一の料理が栃木県内で4種類の異名を持つ。いずれも「法度汁」が訛ったもので、米不足を補う知恵の食である。

果報だんご
「果報に当たると幸運が訪れる」と信じられ、子供にとって楽しみな行事だった団子。萩の木片を入れた「果報団子」に当たると、神棚に供えた翌朝にはお金に変わるという言い伝えがある。
東京都の名物

もんじゃ焼き
「文字焼き」から転じた名前の由来が興味深い、鉄板とヘラで熱々をすくい食べる東東京のソウルフード。戦後の子どもの駄菓子が大人のつまみへと進化した。

うどの酢味噌和え
江戸時代から親しまれる「室(むろ)」で白く軟化させた練馬の伝統野菜・うどを、酢味噌でさっぱりと和えた冬の味覚。深さ3〜4メートルの暗い穴の中で手間をかけて育てる独自の栽培法が、柔らかな食感と風味を生み出す。

柳川鍋/どじょう汁
江戸庶民の夏の滋養食「どじょう汁」には、生きたまま煮る「丸鍋」と骨抜きの「ぬき鍋」、卵とじの「柳川鍋」の3種類がある。1801年創業の「駒形どぜう」は、縁起をかついで四文字から三文字の店名に変えた老舗である。

ちゃんこ鍋
四足歩行の肉を避けた縁起担いが、相撲部屋の食文化を形作った。鶏肉を中心に野菜をたっぷり煮込む、力士の体を支える栄養鍋である。

きんぴら
「きんぴら」の名は、古浄瑠璃「金平浄瑠璃」の主人公・坂田金平に由来する。ごぼうのしっかりした歯ごたえと唐辛子のピリ辛さを、金平の強さに例えて名付けられた。

ねぎま鍋
江戸時代、客には出せない「下品(げぼん)」と呼ばれたまぐろの脂身を、ねぎと醤油で煮た庶民の知恵が「ねぎま鍋」である。七輪の普及で客間で食べる「小鍋たて」として親しまれた。