
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
小麦粉を水でゆるく溶いた生地にキャベツ、紅しょうが、コーン、桜えび、揚げ玉などを混ぜ、鉄板で焼きながらめいめいのヘラですくい取る料理である。東京都中央区の月島を中心に「もんじゃの町」として知られ、かつては東京湾の埋め立て地に築かれた下町の駄菓子屋文化とともに発展した。元々は昭和20年代の食料難の時期に子どものおやつとして親しまれ、現在は家族や友人と気軽に集まる日常的な食事の場で供される。家庭ではホットプレートでも再現可能で、具材の配合や生地の濃さ、焦がし加減は店ごと・家ごとに独自のバリエーションが存在する。
由来・歴史
もんじゃ焼きの名は「文字焼き」に由来する。物資が不足していた昭和20年代頃、紙や習字の道具を得られなかった子どもたちが、小麦粉を水に溶いた生地で鉄板に文字を書いて遊んでいたことから「文字焼き」と呼ばれ、「もじ」が「もんじ」と訛って定着した。戦後の経済成長とともにキャベツやコーンなど具材を加えて進化したが、駄菓子屋は激減。幼い頃の味を残そうと数軒の専門店が立ち上がり、大人のつまみへと変貌を遂げた。
食べ方
鉄板を230℃に熱しサラダ油をひき、粗みじん切りのキャベツや紅しょうが、水けを切ったコーンなどの具材を軽く炒める。中央に穴をあけドーナツ状の土手を作り、残った生地を流し入れて2分ほど焼いた後、ヘラで全体を混ぜて薄くのばし、香ばしく焼き上げて青のりをふる。生地の外側から少しずつすくい、鉄板に押し当てて焦がしながら食べるのが一般的である。元々は子どものおやつだったが、現在は月島を中心に家族や友人と日常的に楽しまれている。
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産地
焼き物の名物

かんこ焼き
雅楽の太鼓「鞨鼓」に似た形が名前の由来。江戸時代から続く相模原・津久井の山間の知恵が詰まった、灰で蒸し焼きにした素朴なおやき。

マグロのかぶと焼き
巨大なマグロの頭が丸ごとテーブルに上がる豪快な料理。元は三崎の漁師たちが船の煙突で蒸し焼きにした始まりで、今では希少部位を味わえる観光名物となっている。

焼き付け
昭和初期の食糧難から生まれた富山の素朴な郷土食。大きな鉄鍋で薄く広げたもち粉生地に味噌ダレを塗り、野良仕事の合間にみんなで食べた腹持ちの良い一皿。

鰻のかば焼き
「江戸前」はもともと鰻から生まれた言葉。大川河口で獲れた鰻を「江戸前鰻」と呼んだことが始まりで、関東独特の背開き・蒸し・たれ焼きの技法が確立された。

すき焼き
「鋤」を鉄板代わりにした農具焼きが語源とされ、明治の牛鍋ブームを経て関東大震災後に東京で定着した。溶き卵をつけて食べる豪快な鍋料理は、文明開化の味を今に伝える。

玉子焼き
江戸庶民のごちそう「玉子ふわふわ」が起源とされ、落語「王子の狐」にも登場する王子扇屋が今も手焼きで守る。関東の甘め厚焼きと関西のだし巻き、東西で味わいが分かれる卵料理の代表。
東京都の名物

うどの酢味噌和え
江戸時代から親しまれる「室(むろ)」で白く軟化させた練馬の伝統野菜・うどを、酢味噌でさっぱりと和えた冬の味覚。深さ3〜4メートルの暗い穴の中で手間をかけて育てる独自の栽培法が、柔らかな食感と風味を生み出す。

柳川鍋/どじょう汁
江戸庶民の夏の滋養食「どじょう汁」には、生きたまま煮る「丸鍋」と骨抜きの「ぬき鍋」、卵とじの「柳川鍋」の3種類がある。1801年創業の「駒形どぜう」は、縁起をかついで四文字から三文字の店名に変えた老舗である。

おでん
「おでん」は女房言葉で「田楽」に「お」をつけた名称。拍子木形の豆腐が田楽舞に似たことから生まれた、東京ならではのちくわぶ入りの煮込み料理である。

串だんご
「花より団子」の人気で全国に広まった串だんごは、東京では4つ刺しが主流。4文銭の不正防止が由来という、江戸の町人文化が生んだ知恵が詰まった名物である。

ちゃんこ鍋
四足歩行の肉を避けた縁起担いが、相撲部屋の食文化を形作った。鶏肉を中心に野菜をたっぷり煮込む、力士の体を支える栄養鍋である。

きんぴら
「きんぴら」の名は、古浄瑠璃「金平浄瑠璃」の主人公・坂田金平に由来する。ごぼうのしっかりした歯ごたえと唐辛子のピリ辛さを、金平の強さに例えて名付けられた。