
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
淡白で上品な味わいの太刀魚は、刺身や塩焼き、天ぷら、煮物など多様な調理法に適する。和歌山県有田市の箕島漁港を中心とする紀伊水道は、大阪湾からの海水と黒潮が交わる好漁場で、太刀魚専用の小型底びき網漁法が古くから行われてきた。6月から10月の旬の時期には、漁船が午前3時に出港し即座に氷締めされた新鮮な魚が午後の競りにかけられる。幅の狭い小さな個体は身が薄いため、刻んで酢味噌で食べるなど家庭ごとのアレンジも見られる。高級魚でありながら「たっちょ」という愛称で親しまれ、現代でも地元の夕食に頻繁に登る身近な食材である。
由来・歴史
有田市箕島漁港の紀伊水道は太刀魚専用の小型底びき網漁法が古くから行われる伝統的な漁場である。1992年から15年間の漁獲量で連続日本一を達成し、この記念として有田川の橋のたもとに太刀魚のモニュメントが建造された。小魚を追って湾に入ってくる生態から、地元の釣り人にも身近な魚として親しまれてきた。
食べ方
淡白な味の刺身や塩焼き、天ぷら、煮物など多彩な料理で楽しむ。幅の狭い小さな太刀魚はさばいても身が薄いため、刻んで酢味噌などで食べるのが地元の知恵である。6月から10月が旬で、この時期は特にあっさりと上品な味わいが楽しめる。
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産地
寿司の名物

てこねずし
漁師が船上で魚を手で混ぜあわせたことから「てこねずし」の名が生まれた。熊野灘の新鮮なカツオやマグロを酢飯と合わせる、三重県を代表する郷土料理である。

わかめずし
輪切りにするとわかめが美しい縞模様になる「わかめずし」は、大量に獲れるわかめを焼いてごはんにのせた漁師飯が起源。地元の人が漬物を入れて巻き始めたことで現在の形になった。

わさびずし
わさびの葉で包む押しずしは、貴重な葉を冷凍保存してまで現代に受け継がれる有田地方の知恵。田植えやお盆など季節の節目に欠かせない味である。

塩引きずし
紅白の彩りが祝いを彩る米沢発祥の押しずし。内陸の盆地で鮮魚が手に入らない時代、塩引きザケを使って誕生したハレの日の名物料理である。

笹寿司
戦国時代に上杉謙信の兵士が器代わりに使ったという伝承を持つ、笹の葉に酢飯と具を盛り付けた上越地方の名物。2014年には「糸魚川 七夕は笹ずしの日」として記念日登録された。

笹ずし
上杉謙信が戦の保存食として携行した「謙信寿司」。笹の葉の殺菌・防腐効果を活かし、山菜をのせた手づかみの寿司で、長野県飯山市の無形民俗文化財に指定されている。
和歌山県の名物

梅干し
「一目百万、香り十里」と詠まれる紀州の梅林は、江戸時代に年貢免除のやせ地で始まった農民救済の産物。現在も多くの家庭で「我が家流」の漬け方が受け継がれる。

うつぼ料理/うつぼの佃煮
「海のギャング」と呼ばれる猛魚・ウツボを、和歌山県南部で独自の食文化に昇華。秋冬の漁獲期に干し揚げた佃煮は、県南部の風物詩として親しまれる名産品である。

うずみ
ごはんを具材の下に「埋める」法事料理。京都の茶懐石に由来する贅沢な味わいと、平家落人が白米を隠して食べたという二つの起源伝承が残る、東牟婁郡平井集落独自の郷土料理である。

しょうが飯
紀の川沿いの砂地で大正初期から栽培される新しょうがを丸ごと炊き込んだ夏の滋味。収穫当日に出荷される瑞々しい白い生姜が、ごはんに爽やかな香りと歯ごたえを与える。

しらす丼
「バッチ網」という男性の下着に似た細かい網で漁獲された新鮮なシラスを、天日干しした釜揚げシラスとしてごはんに載せた紀伊水道の港町ならではの味。湯浅醤油や金山寺味噌を添えて食べるのが地元流である。

さんまずし
硬く握った姿から「さえらの鉄砲」とも呼ばれる、熊野灘の寒サンマを使った押し寿司。佐藤春夫も「ふるさとで二番目に美味しい」と絶賛した、山間部の貴重な栄養源だったごちそうである。