
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
からし菜の仲間である高菜の葉と茎を塩と唐辛子で漬け込んだ漬物である。葉が大きく肉厚で歯切れが良く、ピリリとした辛味と香りのバランスに優れている。福岡県みやま市瀬高町を中心とした筑後地方は、豊かな水資源と温暖な気候、肥沃な土壌に恵まれ、明治時代の試験栽培以来、高菜の生産が盛んとなっている。年間を通じて日常の食卓に登場し、ごはんやラーメンのトッピング、炒め物や和え物の具材として幅広く利用される。家庭ごとに漬け込みの加減や辛味の調整があり、乳酸菌発酵が進んだ古漬けはコクが増して別の味わいを楽しめる。
由来・歴史
高菜の名は1メートル以上に生長することに由来する。明治時代、中国四川省から伝わった青菜と在来種を掛け合わせ、葉が大きく肉厚な「三池高菜」が誕生した。筑後地方の瀬高町で試験栽培が行われ、豊かな水と温暖な気候、肥沃な土壌が高菜栽培に適していたことから、現在も生産が盛んである。「日本三大漬け菜」に数えられ、ビタミンやカロテン、鉄分、カルシウムを含む緑黄色野菜として栄養豊富な保存食として重宝されてきた。
食べ方
砂を落とした高菜をおけに葉先と根元が交互になるよう並べ、塩と唐辛子の粉をまぶして踏みつける工程を繰り返し重ねていく。満たしたら蓋をして重石を置き、梅雨明けから食べ頃を迎える。翌シーズンの高菜を漬けるまで食卓に頻繁に登場し、食べる際は細かく刻んでしょうがやごまを添える。漬物としてそのまま食べるほか、ごはんやラーメン、炒め物や和え物など様々な料理にトッピングや具材として多用される。
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産地
漬物の名物
ふるさと納税しば漬け
高倉帝の皇后・建礼門院が「紫葉漬け」と名付けたと伝わる、京都を代表する赤しそ漬け。大原の名刹・三千院発祥の「京都三大漬物」である。

塩漬けタケノコの天ぷら
首都圏一の生産量を誇る千葉県の「白たけのこ」を塩漬け保存し、通年楽しむ知恵が詰まった天ぷら。アク抜き不要の良質な筍が、シンプルな調理で際立つ。

すぐき漬け
京都三大漬物の一つに数えられる「すぐき漬け」は、かつて上賀茂神社の社家のみが作る御所献上の高級品だった。独特の酸味と乳酸発酵による風味が、冬の食卓を彩る。
ふるさと納税千切り大根(切り干し大根)のまだか漬け
「まだかぁ~」と待ちきれず声が上がるほどの美味しさが名前の由来。宮崎県産の千切り大根を使った、体に良い具材が詰まった健康的な漬物である。

仙台白菜の漬物
日清・日露戦争の凱旋時に中国から持ち帰った種が起源。塩害に強い特性から東日本大震災後に復活した「仙台白菜」は、漬けるほど味が深まり長持ちする特異な性質を持つ。
ふるさと納税千枚漬け
御所の料理人が考案した「京都三大漬物」の一つ。聖護院かぶを薄く千枚に切った繊細な酢漬けで、長期保存を目的としない、まさに「食べるための漬物」である。
福岡県の名物

酢もち
正月の最後の餅を手でちぎり、大根おろしとだいだいの合わせ酢で和える福岡県豊前地域の郷土料理。ジアスターゼとクエン酸が入った消化に良い健康食として古くから伝わる。

鶏肉のすき焼き
江戸時代の飢饉で生まれた福岡藩の「鶏卵仕組」が起源。砂糖をたっぷり入れた濃厚な甘辛味が、地元では年中親しまれる。初めての人は驚くが、やみつきになる味わいである。

とうへい鍋
捨てられていたクロアナゴを漁師が鍋にしたのが始まり。骨まで味噌スープに溶かし込む、宗像市大島にだけ残る希少なハレの日の伝統鍋である。

せんぶきまげ
福岡で「せんぶき」と呼ばれるわけぎを、根元から折り曲げて結び上げた春の縁起物。ひな節句の「たにし寒」に合わせてタニシと供される、緑と白の鮮やかな酢味噌和えである。

おきゅうと
太平洋戦争前には「おきゅうと売り」が朝の町を歩き回るほどの人気で、飢饉時代には「御救人」として多くの命を救った福岡の海藻加工食品。

ぬかみそ炊き
小笠原藩の陣中食「陣立煮」がルーツの保存食。百年もののぬか床を使い、青魚の生臭さを消す「おささじ煮」の別名も持つ北九州の知恵料理である。