
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
すぐき漬けは、京の伝統野菜であるかぶらの一種「すぐき」を塩だけで漬けた乳酸発酵漬物で、独特の酸味が特徴である。主に京都市上賀茂神社周辺で生産され、鴨川の豊かな水と寒暖差が育む質の高い野菜を原料とする。霜が降り糖度が高まる11月中旬から1月ごろに収穫・漬けられ、年末年始の贈答品としても重宝される。家庭では葉とかぶらを別々に切り、ごはんのお供やお茶漬け、酒の肴として食べられている。明治維新以前は生産が限られていたが、現在は約40℃の加温室で乳酸発酵を促す「室入れ」により半月ほどで完成し、通年楽しめるようになった。
由来・歴史
すぐきの発祥には諸説あり、安土桃山時代に上賀茂神社の社家が鴨川に自生するものを栽培し始めた説や、京都御所から種を得た説がある。江戸時代初期に誕生したすぐき漬けは当初社家のみで作られ御所へ献上される高級漬物であったが、後期には周辺農家でも生産されるようになった。ただし「就御書口上書」による村外への持ち出し禁止令により流通は限られ、明治維新を経てようやく街に広く出回るようになった。
食べ方
すぐきは葉とかぶらを別々に切り分け、葉は細かく刻むか食べやすい長さに、かぶらは半月もしくはいちょう切りにして食べる。ごはんのお供としてはもちろん、お茶漬けや酒の肴としても親しまれる。霜降り後の11月中旬から1月ごろに収穫・漬けられ、年末年始の贈答品としても定着している。
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産地
漬物の名物

すんき漬け
塩を一切使わない無塩の漬物で、貴重な塩を節約する生活知恵から生まれた木曽地域の発酵食品。独特の酸味が特徴で、最近ではヨーグルトに匹敵する乳酸菌含有量が注目されている。

スルメの麹漬け
鳥取の山間部で生まれた「おふくろの味」——スルメイカを海風で干し、麹に漬け込むことで冬の保存食として長く親しまれてきた。

トキシラズ/トキ鮭の焼漬け
「時期を知らずにとれる魚」が名前の由来。アムール川生まれの希少な春サケを、脂がのった若いうちに焼いて漬けた北海道の初夏のごちそうである。

塩漬けタケノコの天ぷら
首都圏一の生産量を誇る千葉県の「白たけのこ」を塩漬け保存し、通年楽しむ知恵が詰まった天ぷら。アク抜き不要の良質な筍が、シンプルな調理で際立つ。
ふるさと納税瀬高の高菜漬け
1メートルを超える背丈が名前の由来。明治に中国由来の青菜と在来種を掛け合わせ誕生した「三池高菜」は、筑後の豊かな水と土が育む栄養豊富な保存食である。
京都府の名物

鯛蕪/聖護院かぶと鯛の煮物
「であいもん」と呼ばれる縁起物の煮物。タイと聖護院かぶの意外な組み合わせは、享保年間から続く京の冬の風物詩である。

たけのこの木の芽和え
「木の芽和え」と聞けば京の春を思い出すほど定着した郷土料理。白味噌と卵黄のまろやかな味噌だれが、たけのこの甘みと木の芽の香りを引き立てる。

たけのことふき・生節の炊いたん
海から遠い京都ならではの「生節」という鰹節を使った春のおばんざい。たけのこ農家が繁忙期に備えてふきを常備したという実用的な由来を持つ。

白味噌の雑煮
平安時代から貴族の間で食された白味噌を使い、丸餅や頭芋、金時人参を入れた京都の正月の風物詩。円満や子孫繁栄を願う縁起物の具材が特徴である。
ふるさと納税しば漬け
高倉帝の皇后・建礼門院が「紫葉漬け」と名付けたと伝わる、京都を代表する赤しそ漬け。大原の名刹・三千院発祥の「京都三大漬物」である。
ふるさと納税千枚漬け
御所の料理人が考案した「京都三大漬物」の一つ。聖護院かぶを薄く千枚に切った繊細な酢漬けで、長期保存を目的としない、まさに「食べるための漬物」である。