
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
なす、きゅうり、みょうがなどを赤しその葉とともに塩漬けした漬物である。しその鮮やかな紫色と酸味が特徴的な味わいを生む。主な伝承地域は京都市左原区の大原地区で、盆地特有の気候と800回以上の繰り返し栽培により原品種に近い「赤しそ」が産出される。保存食として通年食べられるが、7月の「赤しそ開き」に合わせてつくられることも多い。家庭ごとに漬け込み期間や具材の組み合わせが異なり、現代では直売所やスーパーで気軽に購入でき、ごはんのおともやおつまみとして全国的に親しまれている。
由来・歴史
大原の名刹・三千院の僧侶・聖応大師が発案したとされる。名前の由来は、高倉帝の皇后・建礼門院にちなむ。大原の寂光院に閑居していた建礼門院に地元民が献上したところ、その味に大いに喜び、しその紫色から「紫葉漬け(むらさきはづけ)」と名付けたという。地下水に恵まれた京都の野菜栽培の歴史とともに発展した漬物文化の象徴である。
食べ方
なすやきゅうりを食べやすいサイズにカットし、しその葉と塩でもみ合わせる。水分をしぼったら漬物容器に移し、数日間寝かせて発酵させる。ごはんのおかずやお酒のつまみとして食べる。保存食のため通年楽しめるが、大原地区では7月1日から31日の「赤しそ開き」期間中につくる体験も行われる。
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産地
漬物の名物

塩漬けタケノコの天ぷら
首都圏一の生産量を誇る千葉県の「白たけのこ」を塩漬け保存し、通年楽しむ知恵が詰まった天ぷら。アク抜き不要の良質な筍が、シンプルな調理で際立つ。

すんき漬け
塩を一切使わない無塩の漬物で、貴重な塩を節約する生活知恵から生まれた木曽地域の発酵食品。独特の酸味が特徴で、最近ではヨーグルトに匹敵する乳酸菌含有量が注目されている。
ふるさと納税瀬高の高菜漬け
1メートルを超える背丈が名前の由来。明治に中国由来の青菜と在来種を掛け合わせ誕生した「三池高菜」は、筑後の豊かな水と土が育む栄養豊富な保存食である。
ふるさと納税千切り大根(切り干し大根)のまだか漬け
「まだかぁ~」と待ちきれず声が上がるほどの美味しさが名前の由来。宮崎県産の千切り大根を使った、体に良い具材が詰まった健康的な漬物である。

仙台白菜の漬物
日清・日露戦争の凱旋時に中国から持ち帰った種が起源。塩害に強い特性から東日本大震災後に復活した「仙台白菜」は、漬けるほど味が深まり長持ちする特異な性質を持つ。
京都府の名物

白味噌の雑煮
平安時代から貴族の間で食された白味噌を使い、丸餅や頭芋、金時人参を入れた京都の正月の風物詩。円満や子孫繁栄を願う縁起物の具材が特徴である。

すぐき漬け
京都三大漬物の一つに数えられる「すぐき漬け」は、かつて上賀茂神社の社家のみが作る御所献上の高級品だった。独特の酸味と乳酸発酵による風味が、冬の食卓を彩る。

鯛蕪/聖護院かぶと鯛の煮物
「であいもん」と呼ばれる縁起物の煮物。タイと聖護院かぶの意外な組み合わせは、享保年間から続く京の冬の風物詩である。
ふるさと納税千枚漬け
御所の料理人が考案した「京都三大漬物」の一つ。聖護院かぶを薄く千枚に切った繊細な酢漬けで、長期保存を目的としない、まさに「食べるための漬物」である。

山椒の葉の佃煮
山椒の葉をちりめんじゃこと佃煮にした京都の保存食。緑色を鮮やかに保つ湯通しの技と、ごはんから麺まで幅広く使える万能性が魅力である。

さばずし
江戸時代に鯖街道の塩漬けサバから生まれた「さばずし」は、京都の祭りに欠かせないハレの日の味。酢でしめた塩サバとすし飯の組み合わせが、庶民に貴重な青魚をもたらした。