
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
細かく刻んだ山椒の葉を酒と薄口醤油、ちりめんじゃことともに炒めた佃煮である。熱湯をまわしかけることで葉の緑色が鮮やかに保たれる。京都府の丹波山地・丹後山地を中心とする山間部で、山椒が古くから自生していたことから生まれた料理である。4月の山椒の葉の季節に作られ、ごはんのお供、おにぎりの具、お茶漬け、うどんやそうめん、冷奴の薬味など多様な用途で食べられる。家庭によってはみりんで甘みを加えるなど味付けに違いがあり、現代では京料理やおばんざいに欠かせない保存食として広く親しまれている。
由来・歴史
京都府は丹後山地・丹波山地の低山地帯が広がり、桂川などの河川が山間を縫う地形により山の恵みに富んでいた。山椒はこの地に古くから自生し、春の若芽「木の芽」から4月の花山椒、5月の実山椒、秋の割山椒と、収穫時期によって異なる形で料理に活用されてきた。山椒の葉の佃煮は、こうした山椒文化の中で生まれた保存食の一つである。
食べ方
山椒の葉を細かく刻み、熱湯をまわしかけてから酒・薄口醤油・ちりめんじゃことともに炒め、水分が飛ぶまで煮詰める。みりんで甘みを加えることもある。4月ごろの山椒の葉の季節に作られ、ごはんのお供やおにぎりの具、お茶漬け、うどん・そうめん・冷奴の薬味など多様な形で食される。
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産地
煮物の名物

里芋のころ煮
「上庄さといも」の薄皮を残したまま煮るのが美味しさの秘訣。浄土真宗最大の行事「報恩講」で振る舞われる精進料理として、子孫繁栄の縁起物としても親しまれてきた。

さつまえび雑煮
椀からはみ出るほどの大きな焼きエビが豪快に載る正月の雑煮。薩摩藩主・島津家に献上されていた出水沖の焼きエビが、庶民の祝い膳へと広まった歴史を持つ。

仙台雑煮
椀からはみ出すほどの焼きハゼとハラコが特徴的な仙台の正月の味。江戸時代末期から続くハレの日の食事は、近年の不漁により年々高価になっている。

鮭の粕煮
長野県東信・上伊那地域の正月の歳取り料理。大晦日に大鍋で煮込み、翌日は餅入りの雑煮に変身する、塩サケと酒粕のシンプルながら奥深い味わい。

佐渡の煮しめ
トビウオの「あご出汁」でじっくり煮込む、汁が残らないほど味を含ませた佐渡の「おふくろの味」。各家の畑の野菜を具にし、季節ごとに味付けが変わる島の祭り料理の主役である。

れんこんの煮物
「先を見通す」縁起の良さから正月おせちに欠かせない愛知県の煮物。海抜0m地帯の水害を機に稲作から転換した蓮根栽培が生んだ、しみじみとした家庭の味である。
京都府の名物
ふるさと納税千枚漬け
御所の料理人が考案した「京都三大漬物」の一つ。聖護院かぶを薄く千枚に切った繊細な酢漬けで、長期保存を目的としない、まさに「食べるための漬物」である。
ふるさと納税しば漬け
高倉帝の皇后・建礼門院が「紫葉漬け」と名付けたと伝わる、京都を代表する赤しそ漬け。大原の名刹・三千院発祥の「京都三大漬物」である。

白味噌の雑煮
平安時代から貴族の間で食された白味噌を使い、丸餅や頭芋、金時人参を入れた京都の正月の風物詩。円満や子孫繁栄を願う縁起物の具材が特徴である。

さばずし
江戸時代に鯖街道の塩漬けサバから生まれた「さばずし」は、京都の祭りに欠かせないハレの日の味。酢でしめた塩サバとすし飯の組み合わせが、庶民に貴重な青魚をもたらした。

おはぎ
「おはぎ」と「ぼたもち」の呼び名は、春の牡丹・秋の萩に見立てた季節の花に由来する。京都の丹波大納言小豆は煮くずれしにくく、切腹の風習がない大納言の位にちなんで名付けられたブランド小豆である。

にしん茄子/茄子とにしんの炊いたん
京料理の「であいもん」が生んだ絶妙な組み合わせ。脂がよく染み込む山科なすや賀茂なすに、北前船が運んだ身欠きニシンのコクが絡む夏から秋の滋味。