
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
身欠きニシンと京の在来種なすを数時間かけて炊き含めた煮物である。干しニシンを米のとぎ汁で戻し、酒・水でアク抜きしてから醤油と砂糖で煮ることで、コクのある滋味が引き出される。主に京都市で親しまれ、山科なすのとろけるような食感や賀茂なすの甘みがそれぞれの特色となる。7月から9月のなすの旬の時期に食べられ、保存がきく身欠きニシンは1年を通しておばんざいの一品として重宝される。家庭によって煮含める時間や味付けの濃淡が異なり、近年は「京の伝統野菜」としてブランディングされた山科なす・賀茂なすを使ったレシピが注目されている。
由来・歴史
「にしん茄子」は京料理で旬と旬を合わせる「であいもん」の代表例である。身欠きニシンは江戸時代から明治時代にかけて北海道と関西を結ぶ北前船によって京にもたらされた保存食材で、内陸の京都市では魚介が入手しにくい中で重用された。この背景から焼きにしん、にしんそば、にしんのこんまきなどニシンを使った郷土料理が多く生まれた。なすについては、明治末期から昭和初期に市内の6〜7割を占めた山科なすや、北区上賀茂の古くからの品種である賀茂なすが使われる。
食べ方
かちかちに干された身欠きニシンを米のとぎ汁に一晩漬けて柔らかく戻し、酒と水を加えた鍋で数時間アク抜きする。その後醤油や砂糖を加えてさらに数時間煮含め、なすとともに炊く。下準備に手間をかける分、深い味わいが楽しめる。7月から9月ごろのなすの旬の時期によく食べられ、身欠きニシンは保存がきくため1年を通しておばんざいの一品として食卓に並ぶ。
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産地
京都府の名物

おはぎ
「おはぎ」と「ぼたもち」の呼び名は、春の牡丹・秋の萩に見立てた季節の花に由来する。京都の丹波大納言小豆は煮くずれしにくく、切腹の風習がない大納言の位にちなんで名付けられたブランド小豆である。

さばずし
江戸時代に鯖街道の塩漬けサバから生まれた「さばずし」は、京都の祭りに欠かせないハレの日の味。酢でしめた塩サバとすし飯の組み合わせが、庶民に貴重な青魚をもたらした。

山椒の葉の佃煮
山椒の葉をちりめんじゃこと佃煮にした京都の保存食。緑色を鮮やかに保つ湯通しの技と、ごはんから麺まで幅広く使える万能性が魅力である。

肉豆腐
771年に伏見稲荷神社建立の際、秦伊呂具が浪速から取り寄せたねぎが「九条ねぎ」の発祥とされる。霜にあたると甘みが増すこの葉ねぎを、牛肉と豆腐のすき焼き風鍋に入れた冬の定番料理である。

納豆餅
顔と同じ大きさの巨大な餅に納豆を練り込む京北の正月名物。戊辰戦争の山国隊が出征の際に携行した携行食がルーツとされ、正月三が日かけて食べる風習が残る。
ふるさと納税水無月
氷の形を模した三角形の和菓子で、6月30日の「夏越しの祓」で無病息災を願って食べられる。小豆の赤は邪気払いの意味を込め、京都の伝統行事食として今も親しまれている。