
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
肉豆腐は、牛肉と木綿豆腐を割り下ですき焼き風に煮込み、仕上げに九条ねぎを加えた鍋料理である。京都の軟水はミネラル分が少なくくせがないため、豆腐本来の旨味が引き立つ。主な伝承地域は京都府で、特に京都市を中心とした九条ねぎの産地と密接に関連する。九条ねぎは緑の葉を食べる葉ねぎであり、霜が降りる12月から翌年2月の寒い時期に甘みとぬめりが増す。この料理は冬の定番として親しまれ、家庭や料亭で食される。割り下の味付けは家庭ごとに異なり、個性が現れる一方、九条ねぎはさっと火に通す程度が甘みを引き出すポイントとなる。現代では「京都肉」としてブランディングされた府産黒毛和種や、通年栽培される九条ねぎを用いて、伝統的な味が受け継がれている。
由来・歴史
九条ねぎの起源は771年、伏見稲荷神社建立の際に秦伊呂具が浪速から取り寄せたねぎを植えたことに遡る。種は代々農家に受け継がれ、「葉ねぎの王様」と謳われるまでに育てられた。一説には平安時代の九条付近での良質な栽培が名前の由来とも伝わる。京都の牛肉の歴史も古く、1310年の「国牛十図」に「丹波牛」が記され、明治初頭には京都市にすき焼き屋が創業。現在は府内生産の黒毛和種を「京都肉」としてブランディングし、肉豆腐をはじめとする料理に用いられている。
食べ方
牛肉と豆腐を鍋で割り下にてすき焼き風に味付けし、よく煮立ったら刻んだ九条ねぎを加え、さらに煮立てて食べる。九条ねぎはさっと火に通す程度が甘みを出す最適な加減である。割り下の味は家庭や料亭によって異なり、それぞれの個性が現れる。食する機会は主に冬で、12月から翌年2月の寒い時期が旬であり、霜にあたった九条ねぎのぬめりと甘みが際立つ。
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産地
京都府の名物

にしん茄子/茄子とにしんの炊いたん
京料理の「であいもん」が生んだ絶妙な組み合わせ。脂がよく染み込む山科なすや賀茂なすに、北前船が運んだ身欠きニシンのコクが絡む夏から秋の滋味。

おはぎ
「おはぎ」と「ぼたもち」の呼び名は、春の牡丹・秋の萩に見立てた季節の花に由来する。京都の丹波大納言小豆は煮くずれしにくく、切腹の風習がない大納言の位にちなんで名付けられたブランド小豆である。

さばずし
江戸時代に鯖街道の塩漬けサバから生まれた「さばずし」は、京都の祭りに欠かせないハレの日の味。酢でしめた塩サバとすし飯の組み合わせが、庶民に貴重な青魚をもたらした。

納豆餅
顔と同じ大きさの巨大な餅に納豆を練り込む京北の正月名物。戊辰戦争の山国隊が出征の際に携行した携行食がルーツとされ、正月三が日かけて食べる風習が残る。
ふるさと納税水無月
氷の形を模した三角形の和菓子で、6月30日の「夏越しの祓」で無病息災を願って食べられる。小豆の赤は邪気払いの意味を込め、京都の伝統行事食として今も親しまれている。

壬生菜のからし和え
1804年の文献に「壬生に産する壬生菜」と記された京の伝統野菜。みず菜とは異なるぴりっとした辛みと苦味が特徴で、からし和えは各家庭でアレンジが受け継がれる定番料理となっている。