
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
山形青菜を中心に大根、人参、きくいも、紫蘇の実などを細かく刻み、塩漬けした後に醤油とざらめで味付けする刻み漬物である。主な伝承地域は村山地域、最上地域、置賜地域で、山形県は多様な漬物文化が残る土地柄である。10月下旬から11月中旬の山形青菜の収穫期に作られ、正月の席でも食べられる年越しの味である。家庭ごとに使う野菜の種類に限りがなく、近年は間引き菜を使って青菜漬が出回る前に食べることもあり、現代ではごはんやおにぎりの具、お茶漬け、チャーハンの具など多様な用途で親しまれている。
由来・歴史
山形青菜は明治37年(1904年)に中国・重慶から入った品種で、明治41年(1908年)に奈良県から種子を導入し農事試験場で試作された。従来の体菜や山東菜より品質が優れていることが判明し、大正初期から採種可能となり、昭和に入って栽培地域が村山地域から県内一円に広がった。「おみ漬」の名前の由来は、近江出身の商人が葉先を刻んで漬けた「近江漬」が転化したという説と、「もみ漬」がなまって「おみ漬」になったという説など諸説ある。
食べ方
山形青菜、大根、人参など旬の野菜を細かく刻み、しばらく塩漬けしてから醤油とざらめで味付けする。ごはんのお供として食べるほか、おにぎりの具、お茶漬け、チャーハンの具など多様な用途に活用できる常備菜である。山形青菜の収穫期である10月下旬から11月中旬に作られ、正月の席でも食べられる。近年は間引き菜を使って青菜漬が出回る前に食べられることもある。
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産地
漬物の名物

近江牛の味噌漬
江戸時代に彦根藩が将軍家へ献上した「反本丸」が原型。薬用として始まった近江牛の味噌漬は、国内最古のブランド牛を白味噌に漬け込む贅沢な郷土料理へと発展した。

パパイヤ漬け
戦後の食糧難を支えた青パパイヤの保存食。奄美がアメリカ統治下だった頃に沖縄から伝わり、味噌や醤油で漬けて親しまれてきた。鶏飯の薬味としても欠かせない。

らっきょう漬け
参勤交代で小石川薬園から持ち帰ったらっきょうが、鳥取砂丘の特産品へと育った。塩漬けと味付けの二刀流で、今や砂丘観光の定番土産となっている。

野沢菜漬
霜に当たると甘く柔らかくなるという野沢菜の特性を活かし、宝暦6年に野沢温泉村の住職が京都から持ち帰った天王寺かぶが突然変異して生まれた県を代表する漬物。高冷地の厳しい冬を越す知恵が詰まった味である。

ニシン漬け
氷点下の北海道の冬、凍った野菜がシャリシャリと鳴る食感が特徴の発酵漬物。かつて100万トン水揚げのニシン漁業の時代から受け継がれる保存食の知恵が息づく。

身欠きにしんの糀漬け
北前船が運んだ北海道の「身欠きニシン」を、新潟の糀文化で再構築した発酵保存食。甘酒の甘みと塩気が絡む、お正月の贅沢な酒の肴である。
山形県の名物

笹巻き
笹の葉で粒もち米を巻き、端午の節句に子どもの成長を願って食べる山形の伝統菓子。鶴岡市南部では灰汁水で煮る独特の製法が残り、戊辰戦争をきっかけに保存食として伝わったという説がある。

青菜漬
明治37年に中国・重慶から渡来した山形青菜を使った漬物。シャキシャキの歯ざわりと独特の辛味が白米を何杯でも進ませ、庄内では「弁慶めし」という郷土料理にも欠かせない。

塩引きずし
紅白の彩りが祝いを彩る米沢発祥の押しずし。内陸の盆地で鮮魚が手に入らない時代、塩引きザケを使って誕生したハレの日の名物料理である。

おかひじきのからし和え
海岸の野草が山形の内陸砂地で開花した伝統野菜。おかひじきは見た目がひじきに似ることから名付けられ、江戸時代に庄内から米沢へ伝わり、今も南陽市が誇る名産となっている。シャキシャキの食感を辛子醤油で引き立てるからし和えが定番の食べ方である。

納豆汁
糸を引かない納豆を「納豆汁」に仕立てたという山形の知恵。すり鉢で粒が見えなくなるまで潰した納豆のとろみが、冬の体を芯から温める。

孟宗汁
直木賞作家・藤沢周平が「毎年5月になると思い出す季節の味」と語った、鶴岡市の初夏を告ける名物料理。朝採りの孟宗筍と酒粕のコクが特徴の汁物である。