
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
かりもりの粕漬けは、愛知県の伝統野菜であるかりもり(別名・堅瓜)を酒粕で漬け込んだ漬物である。縦半分に切った瓜に塩を馴染ませ水を出した後、みりん粕を塗りつけて3週間以上寝かせると、歯切れの良い食感と酒粕の香りが楽しめる。主な産地は清須市と丹羽郡大口町で、濃尾平野の南に位置する知多半島は古くから醸造業が栄え、最盛期には200を超える酒蔵があった。この地理的な近さから、大量の酒粕を使った粕漬けが発展したと考えられている。旬の7月から8月に収穫されたかりもりを使って作られ、夏の漬物として親しまれてきた。家庭では酒粕を付け替えながら1年以上寝かせるとべっこう色に染まり、より深い味わいになる。丹羽郡扶桑町の守口大根とともに漬けられることもあり、現代でもごはんのお供や酒の肴、脂っこい料理のお口直しとして愛されている。
由来・歴史
かりもりは明治時代から濃尾平野で栽培されてきた漬物用の白瓜で、非常に硬い質感から「堅瓜」の別名を持つ。かりもりという名は、漬物にしてもカリッとした食感が残り、ごはんがもりもり食べられることに由来する。粕漬けの発展には、近隣の知多半島で栄えた醸造業が大きく関わっており、酒蔵から出る大量の酒粕を活用した漬物文化が根付いた。丹羽郡扶桑町の守口大根とともに漬けることもあり、守口漬けと並ぶ名古屋の名物として知られている。
食べ方
縦半分に切って種を出したかりもりに塩を馴染ませ、水を出した後、みりん粕を塗りつけてビニール袋に小分けし、3週間ほど漬ける。酒粕を付け替えながら1年以上寝かせるとべっこう色に染まり、香りと旨味が増す。旬の7月から8月に収穫されたかりもりを使って作られ、夏の漬物として食べられるほか、ごはんのお供、酒の肴、脂っこい料理のお口直しとしても適している。
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産地
漬物の名物

甲州小梅漬
「カリカリ漬」の異名を持つ甲州小梅漬は、卵の殻を使った独自の漬け込み法で歯ごたえのある食感を生む。天日干しせず梅酢に漬けたまま保存する「どぶ漬け」が特徴の山梨の人気加工品である。

キャベツとマスの漬物
津軽の内陸部で生まれた「始末の料理」。マスのアラを余すところなく使い、魚の旨味とキャベツの甘みが調和する、雪国の知恵が詰まった漬物である。

松前漬
松前藩発祥の保存食が、ニシン漁師の母たちの手で冬の定番へ。数の子が高騰する現代では、スルメイカと昆布が主役となっている。

寒漬け
大根を二度干して「あめ色」に仕上げる、芦北・水俣の冬の風物詩。軒先に吊るされた干し大根の光景は、古くから親しまれた郷土の原風景である。

いわしの卯の花漬け
「卯の花」とはおからのこと。北茨城の豊かな漁場で水揚げされる新鮮なイワシを、酢と合わせたおからに漬け込むことで長期保存を可能にした、知恵の詰まった郷土料理である。

いわしの卯の花漬け
おからの白さが卯の花に見えることから名付けられた、九十九里の海と里が生んだ保存食。冬のイワシを酢漬けにし、食物繊維豊富なおからで漬け込むことで型崩れを防ぎ、長期保存も可能になった。
愛知県の名物

かしわのひきずり
「引きずる」という名の由来には、皮が切れずにずるずるとくっついてきた説、鍋で引きずるように焼く説、鶏を盗んだ若者が引きずって持ち帰った説などがある。愛知県の鶏肉すき焼きで、大晦日に食べる風習が残る。

黄いないおこわ
端午の節句に愛知県で食べられる「黄いないおこわ」は、かつて高級だった赤飯の代わりに生まれた庶民の知恵。くちなしの実で染めた黄色いもち米に、健康祈願の黒豆を添える。

きしめん
中国のお菓子「碁石麺」が名の由来とされ、平たい形状が愛知県民の濃い味好みに合致して定着した県のソウルフード。ムロアジとたまりの濃厚つゆが特徴である。

かきまわし/とりめし
「かきまわし」という名は、具材をごはんにしっかり混ぜる動作に由来する。愛知県では混ぜごはん全般を指す言葉としても使われ、名古屋コーチンなど地元の鶏肉を活かした郷土料理として親しまれている。

十六ささげのごま味噌和え
さやに16個の豆が入る縁起の良い伝統野菜を、赤味噌とごまで和える愛知の夏の味。火を通しても割れない豆は武士にも好まれた。

じょじょきり
ドジョウに似た細い麺を甘い汁で煮た、明治時代から続く渥美半島の農家の間食。「じょじょ」はドジョウのことで、農作業の疲れを砂糖で癒す知恵が詰まった一皿である。