
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
「はたごんぼずし」は、橋本市西畑地区の特産・はたごんぼを輪切りにして中心部をくり抜き、そこに酢飯を詰めた創作寿司である。はたごんぼは急斜面の硬い赤土で栽培されることで丸々と太り、一般的なごぼうと比べ食物繊維やポリフェノールが豊富で柔らかく香りも良い。主な伝承地域は標高552mの国城山中腹の西畑地区で、赤土の急斜面という厳しい地形が特産の条件となっている。11月の収穫期を中心に農家の日常食として食べられてきた。近年では地元組合がコロッケ、いなりずし、はたごんぼ茶など多様な調理法を考案し、観光客向けの商品としても展開されている。
由来・歴史
「はたごんぼ」の名は西畑地区の「はた」とごぼうの方言「ごんぼ」に由来する。特別な品種ではなく、西畑の風土が生み出したものである。収穫には専用の長いクワで20分から30分かけて1本掘り起こす重労働を要し、「はたには婿にやるな」と言われた。江戸時代から昭和初期にかけては、高野山へ米や野菜を供える「雑事のぼり」に用いられ、2014年に地元組合がこの風習を復活させた。
食べ方
はたごんぼを輪切りにして中心をくり抜き酢飯を詰めた「はたごんぼずし」が代表的。ほかにもコロッケ、いなりずし、はたごんぼ茶など多様な調理法がある。春に種をまき、11月に収穫される時期に食べられる農家の日常食であったが、現在は地元組合のオリジナルメニューとして観光客にも提供されている。
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産地
寿司の名物

ハタハタ寿司/しろはた寿司
ごはんを使わずおからを詰める珍しい寿司で、鳥取県の賀露神社ホーエンヤ祭で振る舞われてきたごちそう。春に旬を迎えるハタハタの脂の乗った身と、パラパラのおからが織りなす独特の食感が魅力。

葉ずし
「すしの葉っぱ」と呼ばれるアブラギリの葉で包む保存食。表面の油気でご飯がつきにくく、独特の香りと日持ちの良さが先人の知恵を物語る。

ひねずし
「すしの元祖」と呼ばれる奥能登の発酵食品。桶の中身は食べる直前まで確認できないという、運命の一瞬をともにする郷土料理である。

葉っぱずし
アブラギリの薄紅色の葉で包む、九頭竜川流域の祝いの寿司。箸を使わず葉を剥いて手で食べる独特のスタイルが、祭りやお盆の席に華を添える。

箱ずし
四角い木枠で押し固めた愛知の「切りずし」は、具材を斜めに配置する工夫で皆が平等に味わえるよう配慮された祝いの料理である。かつては贅沢品とされ、木枠を持つ家庭も多かった。

五目いなりずし
笠間稲荷神社の参詣客に振る舞われた華やかないなりずし。人参やごぼう、しいたけのほか、常陸秋そばやくるみなど地場産食材を使うのが茨城流。色とりどりの具材が見えるよう、口を上にして並べるのが特徴。
和歌山県の名物

いがみの煮付け
「殿さまはタイ、庶民はせめてタイという名がついた魚を」という言い伝えから生まれた、和歌山県南部の縁起物。正月に尾頭付きで煮付け、タイの代わりに食べる風習がある。

いももち
少ないもち米で餅をつくる知恵が生んだ、さつまいも入りの郷土餅。冷めると固くなるため焼いて食べるのが紀州流。

いのこ餅
亥の神様に感謝する秋の収穫祭で供える「いのこ餅」は、里芋入りの餅に塩味の小豆あんをまぶした和歌山県北部の伝統菓子。平年12個、うるう年13個と数に意味を込めて神前に捧げる。

ゴンバチの油炒め
「ポン」と弾ける音が名前の由来ともされるゴンバチ(イタドリ)は、太く若い茎を根元から折ると爽やかな音が響く山菜。和歌山県では消費量が多く、春の食卓を彩る庶民の味として親しまれてきた。

ごま豆腐
弘法大師が中国から持ち帰ったごまを、厳しい修行の栄養補給に活かした高野山の精進料理。生ごまと吉野葛を練り上げる独特な製法で、今も禅寺の食卓に欠かせない名物である。

ぼうり
正月の餅つきを600年間禁じた里芋の煮物。護良親王への詫びの気持ちが、独特の年越し食文化を生んだ。