
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
ゴンバチはタデ科の山菜イタドリの和歌山県での呼び名で、太く若く伸びた茎を根元から折ると「ポン」と弾けるような音がする。採取後は熱湯でくぐらせて皮をむき、油炒めにするとコリコリとした歯ごたえとほんのりとした酸味が楽しめる。和歌山県はゴンバチの消費量が多く、日当たりの良い土手や河原、土手崩れ跡などに自生するこの山菜は、春になると日常的に食卓に登る季節の味である。塩漬けにすれば長期保存も可能で、調理法は家庭ごとに油炒め、煮物、和え物、佃煮など多様であり、現代でも昔ながらの庶民の食文化として受け継がれている。
由来・歴史
「ごんばち」の名称は、茎を折る際に「ポン」と弾けるような音が由来とされる。正式名はイタドリ(タデ科)で、日本各地に分布するが、和歌山県では特に消費量が多く、地域によっては「すかんぽ」「すっぽん」とも呼ばれる。日当たりの良い土手や河原などに自生し、春の訪れを告げる山菜として、昔から庶民に親しまれてきた。
食べ方
採取後はすぐに熱湯にくぐらせて皮をむくか、数時間天日に干してしんならせてから皮をむくと良い。昔は緑色の茎を生のまま食べることもあった。油との相性が抜群で、サッと炒めるのが基本だが、煮物や和え物、佃煮など家庭ごとにアレンジが豊富である。春の旬を迎えて日常的に食べられ、塩漬けにすれば一年中楽しめる。シュウ酸を含むため食べ過ぎには注意が必要である。
オンラインで買う
ふるさと納税で取り寄せる
産地
和歌山県の名物

はたごんぼずし
「はたごんぼ」は急斜面の硬い赤土で育ち、直径10cm・長さ1mにもなる橋本市西畑地区の特産ごぼう。輪切りにして中心をくり抜き酢飯を詰めた「はたごんぼずし」は、地元組合が生み出したオリジナルメニューである。

いがみの煮付け
「殿さまはタイ、庶民はせめてタイという名がついた魚を」という言い伝えから生まれた、和歌山県南部の縁起物。正月に尾頭付きで煮付け、タイの代わりに食べる風習がある。

いももち
少ないもち米で餅をつくる知恵が生んだ、さつまいも入りの郷土餅。冷めると固くなるため焼いて食べるのが紀州流。

ごま豆腐
弘法大師が中国から持ち帰ったごまを、厳しい修行の栄養補給に活かした高野山の精進料理。生ごまと吉野葛を練り上げる独特な製法で、今も禅寺の食卓に欠かせない名物である。

ぼうり
正月の餅つきを600年間禁じた里芋の煮物。護良親王への詫びの気持ちが、独特の年越し食文化を生んだ。

いのこ餅
亥の神様に感謝する秋の収穫祭で供える「いのこ餅」は、里芋入りの餅に塩味の小豆あんをまぶした和歌山県北部の伝統菓子。平年12個、うるう年13個と数に意味を込めて神前に捧げる。