
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
やわみ(もち粉と上新粉のブレンド粉)と小麦粉を6対4で合わせ、よもぎの新芽を加えて蒸し、再びこねることで耳たぶほどの柔らかさとふわっとした食感を持つ若草色の団子である。宮崎県延岡市は東は日向灘に面し五つの川が流れる自然豊かな土地で、川原で摘める新鮮なよもぎが特産として利用されてきた。春先に柔らかいよもぎの葉が出る時期に特によく作られ、地元の人々に親しまれてきた。家庭ごとに甘みを抑えた特製のあんこの配合や、きな粉の量などに違いがあり、現在も延岡市のおやつとして人気を保っている。
由来・歴史
「ふたたびだんご」の名は、通常の団子づくりとは異なり、生地を一度こねてよもぎを加え蒸した後、再びこねるという独自の製法に由来する。この二度こねる作業により、通常の団子粉より柔らかい食感が生まれる。使用される「やわみ」は、もち粉と上新粉をあらかじめブレンドしたもので、手軽に柔らかい団子が作れるよう工夫された原料である。よもぎは古くから薬草として利用され、殺菌効果から匂い消しなどにも用いられてきた。
食べ方
やわみと小麦粉を混ぜ水を加えてこね、耳たぶほどの柔らかさになったらよもぎを包み込んで蒸す。蒸した後、すり鉢でつきつぶし塩を加え、よもぎの色が全体にまわるように再びこねる。ピンポン玉大に取り、甘みを抑えた特製のあんこを包んで丸め、きな粉をまぶして食べる。春先のよもぎの新芽が出る時期に特によく作られる。
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産地
団子の名物

はげ団子
「はげ」は半夏の節目と、あんがまだらにつく様子の両方が由来。香川の農繁期を乗り切るため、新麦の香り豊かなだんごで半日の休息をとる知恵が詰まった郷土菓子である。

半夏だんご
7月2日の「半夏」の日にしか食べられなかった大豊町の郷土菓子。みょうがの葉に包まれた小麦粉のだんごは、農繁期の労をねぎらう特別な味である。

いきなり団子
「いきなり」は熊本弁で「手早く・すぐに」の意。急な来客でも短時間で作れてすぐ出せる、さつまいもを小麦粉で包んだ素朴な蒸し菓子が名の由来。

だんご汁
球状ではなく薄く帯状に引き伸ばした「だんご」が特徴。米不足の時代に主食代わりとして親しまれ、今も大分のソウルフードとして愛される。

お嫁さん団子汁
出産した女性に贈られる「おごうさん」と呼ばれるお嫁さんのための汁物。男の子には繭形、女の子には丸形の団子を入れる風習があり、母乳がよく出るようにとの願いが込められている。

たかきび団子汁
高さ3メートルに育つ「たかきび」を、収穫から精白まで長い手間をかけて粉にし、団子汁にする。寒い季節、家族で囲炉裏を囲みながら食べる、岡山県西部の伝統的な味。
宮崎県の名物

がね
カニに似た形から名付けられた南九州の郷土料理。さつまいもを主材にした揚げ物で、甘めのおやつにも塩辛いおかずにもなる家庭ごとの味わいが魅力。

稗ずーしー/稗がゆ
「ずし」は雑炊のこと。貴重なお米の代わりに、外皮が固く長期保存に耐える稗を煮込んだ山間部の知恵である。猪のだし汁で炊く椎葉村の「稗ずーしー」は、今も狩猟の季節に振る舞われる。

冷や汁
素焼きの魚を炙った味噌でとった汁を冷やして麦飯にかける、宮崎の知恵の食。農民が夏の重労働で時間のない時に栄養補給として食べた即席かけ汁が原点である。

チキン南蛮
「南蛮」はポルトガル人を指す言葉で、戦国時代に伝来した甘酢漬けの技法がルーツ。延岡市の洋食店で賄い料理として生まれ、今や宮崎を代表するソウルフードへと成長した。

日向黒皮かぼちゃの煮物
明治40年から宮崎で栽培が始まった黒皮かぼちゃは、縦に伸びる立体栽培で育つ伝統野菜。京都の日本料理店でも高級素材として重宝される上品な甘みが特徴である。

いりこもち
江戸時代から続く薩摩藩の節句菓子「いりこもち」。炒ったもち米の香ばしさが特徴で、子どもの成長を祝って近所に配る風習があった。気温や湿度に左右される繊細な製法が、優しい甘みと柔らかな食感を生み出す。