
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
輪切りのさつまいもを小麦粉とだんご粉の生地で包み蒸した、甘すぎずやさしい味わいの郷土おやつである。主な伝承地域は県内一のさつまいも生産地・大津や阿蘇山麓周辺で、火山灰土壌による豊富なさつまいも産出を背景に、菊池平野・熊本平野の農家で秋の農作業の間に食べるおやつとして定着した。もともとは家庭でさつまいもの旬の時期に作られていたが、現在は専門店や露店でも日常的に販売され、お茶菓子や子どものおやつとして親しまれている。家庭ごとに生地にヨモギや黒砂糖を混ぜたり、きなこをまぶしたりするなどバリエーションが生まれ、最近では冷やしいきなり団子など新しい食べ方も登場している。
由来・歴史
「いきなり」は熊本弁で「簡単・手早く・すぐに」を意味し、短時間で簡単に作れることや急な来客にもすぐ出せることが名前の由来である。米が貴重な時代は小麦粉のみで皮を作ったが、数十年前から小豆あんが入るようになり、ホクホクのさつまいもと餡の甘味、生地の塩味の組み合わせが主流となった。
食べ方
つくり立て・出来立てのあつあつをおやつとして食べるのが本来のスタイルである。お土産品は冷凍されており、レンジや蒸し器で温めて食べる。さつまいもの旬の秋に農作業の合間に食べられてきたが、現在は専門店や露店で日常的に購入でき、お茶菓子や子どものおやつとして幅広く親しまれている。
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産地
団子の名物

いももち/いもだんご
明治の開拓者たちがもち米の代わりに食した「いももち」。じゃがいもをつぶして焼くだけの手軽さから、戦時中の貴重なエネルギー源として重宝され、今も北海道の定番おやつとして親しまれている。

いわし団子
炭酸を仕上げに加える弓ヶ浜流の工夫が生臭みを抑え、ふんわりとした食感を生み出す。片栗粉などのつなぎを使わない、イワシの身だけで作る珍しい団子料理。

いわしのだんご汁
イワシのすり身を味噌で味付けただんごを、具沢山の汁に浮かべる北総・九十九里の冬の定番。海の米と謳われた地元イワシの栄養を丸ごと味わう、漁師町ならではの知恵料理である。

半夏だんご
7月2日の「半夏」の日にしか食べられなかった大豊町の郷土菓子。みょうがの葉に包まれた小麦粉のだんごは、農繁期の労をねぎらう特別な味である。

はげ団子
「はげ」は半夏の節目と、あんがまだらにつく様子の両方が由来。香川の農繁期を乗り切るため、新麦の香り豊かなだんごで半日の休息をとる知恵が詰まった郷土菓子である。

ふたたびだんご
「ふたたび」とは、生地を二度こねる独自の製法に由来する。もち粉と小麦粉を混ぜ、よもぎを加えて蒸した後、再びこねることでふわっとした食感が生まれる延岡市の郷土菓子である。
熊本県の名物

一文字のぐるぐる
白根を軸に青い葉をぐるぐる巻いた、熊本の春の味覚。6代目藩主・細川重賢の倹約令から生まれた、酒のつまみとして考案された知恵の料理である。

蛇腹大根(房切り大根)の煮物
「蛇腹」の名は、独特の切り方で3倍に伸びた大根が蛇の腹のように連なることに由来する。南阿蘇の冬の風物詩として、軒下に白い花のように吊るされる保存食である。

寒漬け
大根を二度干して「あめ色」に仕上げる、芦北・水俣の冬の風物詩。軒先に吊るされた干し大根の光景は、古くから親しまれた郷土の原風景である。

骨かじり
骨の髄まで吸って楽しむ豪快な郷土料理。猪狩りの猟師料理が起源で、手づかみでかぶりつく食べ方が名前の由来となった。

がね揚げ
天草の方言で「がね」はカニのこと。揚げた姿がカニの足に似ることから名付けられた精進料理で、仏事には欠かせない一品として長く親しまれてきた。

だご汁
熊本弁で「だんご」を意味する「だご」が名の由来。国道57号線沿いには「だご汁街道」と呼ばれる店舗群があり、地元では農作業の合間に親しまれる腹持ちの良い郷土料理である。