
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
小麦粉を水で練り手で延ばしちぎった団子を、里芋やごぼう、人参、大根、干ししいたけなどの季節野菜とともに味噌や醤油仕立ての汁に入れた料理である。熊本県を中心に九州全般で食されるが、熊本ではさつまいもを使用する地域が多く、生のさつまいもを包んだ「いきなりだご汁」、さつまいもを練り込んだ「おひめさん団子汁」、甘い餡を包んだ「あん餅だご汁」など地域ごとに多彩なバリエーションが存在する。一年を通して食卓に上がるが、特に秋冬の里芋やごぼうの収穫期に季節を感じる料理として飲食店のメニューにも登場し、高菜飯との組み合わせが推奨される。家庭ごとに材料や作り方が異なり、団子状ではなくうどんのように延ばし切ったものを入れる地域もある。
由来・歴史
「だご」は熊本弁で「だんご」を意味し、だんご汁とも呼ばれる。手軽に作れて栄養価が高く腹持ちが良いことから、古くから農作業の合間などに食べられ親しまれてきた。現在は国道57号線沿いに「だご汁」を提供する店が並び、「だご汁街道」と呼ばれている。
食べ方
干ししいたけや煮干しで出汁を取り、麦味噌や白味噌、醤油で仕立てる。具材は里芋、ごぼう、人参、白菜のほか、鶏肉や貝類、山菜など地域によって異なる。一年を通して食べられるが、特に秋冬の収穫期に季節を感じる料理として親しまれ、高菜飯と合わせて食べることが多い。
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産地
汁物の名物

だんご汁
球状ではなく薄く帯状に引き伸ばした「だんご」が特徴。米不足の時代に主食代わりとして親しまれ、今も大分のソウルフードとして愛される。

どじょう汁
酒に酔って動きが止まったドジョウを鍋に入れるという独特の下処理が特徴。香川県の田植え後の集落行事で、男性が大釜を振るった夏のごちそうである。

泥亀汁
ごまが泥、なすが亀の甲羅に見えるという遊び心ある命名。近江商人が夏の栄養補給として愛した滋賀県の伝統味噌汁。
ふるさと納税豚汁
鹿児島県の豚汁は、全国1位の飼育頭数を誇るかごしま黒豚と、甘みの強い麦味噌が決め手。江戸時代に琉球から伝来した黒豚と、薩摩藩独特の食文化が生んだ、体の芯から温まる郷土料理である。

盆汁
お盆に殺生を避けて作られた精進料理がルーツ。カツオ節も煮干しも使わないのに、油揚げと7種類の夏野菜が織りなす深いうま味が特徴の三重県の盆汁。

ヒージャー汁
山羊の強い臭みをよもぎと苦菜で包み込む、沖縄の「薬膳鍋」。「ヒージャーグスイ」と呼ばれ傷の回復薬として珍重されてきた、好き嫌いが分かれる名物料理である。
熊本県の名物

がね揚げ
天草の方言で「がね」はカニのこと。揚げた姿がカニの足に似ることから名付けられた精進料理で、仏事には欠かせない一品として長く親しまれてきた。

骨かじり
骨の髄まで吸って楽しむ豪快な郷土料理。猪狩りの猟師料理が起源で、手づかみでかぶりつく食べ方が名前の由来となった。

いきなり団子
「いきなり」は熊本弁で「手早く・すぐに」の意。急な来客でも短時間で作れてすぐ出せる、さつまいもを小麦粉で包んだ素朴な蒸し菓子が名の由来。

ぶたあえ
豚肉の代わりにタコを使ったユニークな「ぶたあえ」。沖縄のゴーヤチャンプルーがルーツであり、天草湾のマダコを貴重な豚肉の代替食材として炒めたことから、この名が残った。

馬刺し
朝鮮出兵で軍馬を食べた加藤清正が帰国後も好んだと伝わる熊本の名物。桜色の切り口が美しい「桜肉」は、低脂肪・高タンパクで滋養強壮の食材として古くから親しまれている。

馬肉蕎麦
「肉そば」と言えば馬肉だった熊本の食文化。戦後の食糧難で軍馬の肉を使ったことから広まり、今ではカレーにも使われるほどポピュラーな食材となった。