
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
稗ずーしーは、雑穀の稗を猪のだし汁で煮込んだ雑炊である。精白した稗を軽く洗い、猪の骨付き肉から取っただし汁に入れ、約2時間トロ火でアクをすくいながら煮る。味付けは塩のみとし、稗本来の香ばしさとだしの旨味を楽む。主な伝承地域は宮崎県北部の山間部、特に椎葉村で、焼畑農業と狩猟が盛んな閉鎖的な地形がこの食文化を育んだ。ごはんの少ない時や寒い日の夕食、長い冬の栄養補給源として食べられてきた。昔は大量に炊き、家族分を少量の鍋にとりわけてだし汁で増やし温め直して食べた。家庭によっては米と稗を混ぜたり、内臓肉や野菜を加えることもあり、現代では稗の体を温める効能が見直され、健康食としても親しまれている。
由来・歴史
雑炊を「ずし」と呼ぶのは宮崎県北部の方言である。稗は縄文以前から食べられてきた日本生まれの雑穀で、外皮が固く長期貯蔵に耐える特性から、貴重なお米が正月や祭事に取っておかれる中、普段の主食として重宝された。焼畑では粟と共に2年目に栽培され、山間部の食生活を支えた。椎葉村では狩猟で獲た猪の骨付き肉を水炊きし、アクを取って稗を入れた雑炊を村中に振る舞う習慣があった。
食べ方
精白した稗を糠を流す程度に軽く洗い、あらかじめ取っておいた猪のだし汁に入れ、トロ火で約2時間アクをすくい取りながら煮る。味付けは塩のみが基本で、稗の香ばしさとだしの旨味を引き立てる。寒い日の夕食やごはんの少ない時、長い冬の栄養補給源として食べられ、椎葉村では猪を獲った際に村中に振る舞われる。昔は大量に炊き、家族分をとりわけてだし汁で増やし温め直して食べた。
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産地
宮崎県の名物

冷や汁
素焼きの魚を炙った味噌でとった汁を冷やして麦飯にかける、宮崎の知恵の食。農民が夏の重労働で時間のない時に栄養補給として食べた即席かけ汁が原点である。

日向黒皮かぼちゃの煮物
明治40年から宮崎で栽培が始まった黒皮かぼちゃは、縦に伸びる立体栽培で育つ伝統野菜。京都の日本料理店でも高級素材として重宝される上品な甘みが特徴である。

いりこもち
江戸時代から続く薩摩藩の節句菓子「いりこもち」。炒ったもち米の香ばしさが特徴で、子どもの成長を祝って近所に配る風習があった。気温や湿度に左右される繊細な製法が、優しい甘みと柔らかな食感を生み出す。

がね
カニに似た形から名付けられた南九州の郷土料理。さつまいもを主材にした揚げ物で、甘めのおやつにも塩辛いおかずにもなる家庭ごとの味わいが魅力。

ふたたびだんご
「ふたたび」とは、生地を二度こねる独自の製法に由来する。もち粉と小麦粉を混ぜ、よもぎを加えて蒸した後、再びこねることでふわっとした食感が生まれる延岡市の郷土菓子である。

チキン南蛮
「南蛮」はポルトガル人を指す言葉で、戦国時代に伝来した甘酢漬けの技法がルーツ。延岡市の洋食店で賄い料理として生まれ、今や宮崎を代表するソウルフードへと成長した。