
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
五島うどんは椿油を使った乾麺で、丸くて細くつるんとした食感が特徴である。鉄鍋で煮込む「地獄炊き」は、五島沖のトビウオから取ったアゴだしで味わい、ネギ・かつお節・しょうゆを入れた溶き卵に麺を絡めて食べる。長崎県五島列島は遣唐使船の寄港地であり、中国浙江省永嘉県岩坦地区の索麺がルーツとされる。かつては大勢が鍋を囲む行事食として親しまれ、現在は製麺の約80%が島外出荷され、全国の家庭で食されている。島原そうめんも同様にゆでたてを薬味で頂く。
由来・歴史
五島うどんは長崎県五島列島の古くからの特産品である。五島は遣唐使船の寄港地であり、遣唐使が中国で学んだ製法の原型を伝えたとされる。近年の研究では、製法が酷似する中国・浙江省永嘉県岩坦地区の索麺(そうめん)がルーツではないかという説が出ている。生麺ではなく椿油を使った乾麺に仕上げる技法が、島原そうめんにも受け継がれている。
食べ方
「地獄炊き」は乾麺を鉄鍋でぐつぐつと煮込み、五島沖のトビウオを使ったアゴだしでいただく定番の食べ方である。味にアクセントをつけるため、ネギ・かつお節・しょうゆを入れた溶き卵に麺を絡めて食べることもある。麺を取り出す際は箸では取りにくいため「うどんすくい棒」を使う。かつては大勢が鍋を囲む行事食として親しまれ、現在は全国のさまざまな家庭で食されている。
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産地
うどんの名物

皿うどん
深い器ではなく皿で供されたことから名付けられた長崎発祥の麺料理。明治時代にちゃんぽんとともに生まれ、太麺と細麺の2系統が今も並存する。

伊勢うどん
昭和47年に名前が決まった「新しい郷土料理」。太く柔らかい麺に黒いたまり醤油のつゆを絡め、伊勢市民のソウルフードとして親しまれている。

味噌煮込みうどん
徳川家康の居城・岡崎城から八丁先で生まれた八丁味噌が決め手。土鍋で煮込むことで食べ始めと終わりで麺の食感が変化するのも楽しみの一つ。

ホルモンうどん
牛馬の流通拠点・津山が誇る「養生喰い」の伝統が生んだ名物。処理から10分で食卓に届く新鮮ホルモンを、味噌や醤油のたれで炒めたB級グルメの傑作である。

きつねうどん
明治26年、大阪・船場のうどん店で客が油揚げを素うどんにのせたことが始まり。昆布と鯖節のだしが利いた、大阪府民が最も愛するコナモンの定番である。

にごみうどん
「濁る」からか「煮込み」がなまったのか、名前の由来は諸説ある相模原・津久井の郷土麺。稲作に不向きな土地で小麦栽培が盛んな背景から、昭和40年代までは毎日のように食された。
長崎県の名物

鶏飯
男たちが自宅の鶏をさばいてつくった、諫早・目代(めしろ)地区のもてなし飯「といめし」。いまも"男性がつくる最高のおもてなし料理"といわれ、正月や盆、祭りの席で振る舞われる。

ぬっぺ
「ぬっぺ」の名は、さといものとろみで「ぬっとり」することに由来する。諫早の法事や祝いの席に欠かせない、保存が効く煮物である。

鼻はじき
辛子酢みその刺激で鼻がツンとするから「鼻はじき」。諫早の法事に欠かせなかった精進料理が、今は家庭の定番おかずに。

ヒカド
ポルトガル語「Picado(細かく刻む)」が名前の由来。1600年代に南蛮貿易で伝わったシチューが、長崎の食材で独自の進化を遂げた郷土料理である。

いぎりす
「イギリス」とは無関係。「イギス」が転訛した名称の羊羹状の郷土料理で、江戸時代の島原の乱後に四国から移住した農民が有明海のイギス藻を使って作り始めたとされる。

具雑煮/島原具雑煮
島原の乱で天草四郎が兵糧として食したと伝わる、土鍋で炊く具だくさんの雑煮。焼きアナゴや卵焼きを入れる家庭もあり、正月や祭礼のめでたい日に親しまれる。