
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
かき飯は、かきの旨味をふんだんに楽しめる炊き込みご飯である。米に酒でいりつけたかき、にんじん、ごぼう、干ししいたけ、油揚げを加え、だし汁で炊き上げる。主な伝承地域はかき養殖が盛んな江田島市周辺で、波が静かでありながら潮の流れが適度な湾の地形と、中国山地から流れ込む栄養素によって、身が大きく濃厚な味わいのかきが育つ。食べられる時季は10月から5月で、12月から2月はグリコーゲンが蓄えられて特においしい。家庭によってはかきだけを米と一緒に調味して炊く場合もあり、駅弁「しゃもじかきめし」をはじめ数種類の駅弁としても親しまれている。
由来・歴史
広島のかき食の歴史は縄文・弥生時代に遡り、貝塚から出土した殻がそれを物語る。1500~1600年代には養殖が始まり、現在は広島県のかき水揚げが全国の6割を占める。県が独自に食品衛生条例を設けるなど安全性の高さも人気の理由となっている。
食べ方
洗ったかきを酒でいりつけ、細く切ったにんじん、ごぼう、油揚げとだし汁でご飯を炊き、最後にかきを混ぜ合わせる。かきの取れる10月から5月に食べられ、12月から2月はグリコーゲンが蓄えられて特においしい時期である。
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産地
ご飯ものの名物

うに飯
高価なウニを「炊き込みご飯」にして振舞う萩のもてなし料理。生ウニをのせる丼とは異なり、米と一緒に炊くことで磯の香りとコクがご飯全体に染み渡る。

いり飯/いりこ飯
「いり(いりこ)」はちりめんのこと。100年以上続く徳島の郷土料理は、昔はちりめんのみのシンプルな混ぜご飯として親しまれ、今は具材を加えたバリエーション豊かな逸品に発展した。

魚飯
塩田で富を築いた「浜旦那」が好んだ豪華なちらし飯。骨から取っただしをかけて食べる独特のスタイルで、竹原の町人文化を今に伝える。

豆腐飯
仏事の精進料理が生んだ岡山の名物。豆腐を裏ごししたなめらかな食感と、煮干しと昆布のあっさりとしたつゆが特徴で、法事の席で長く親しまれてきた。

とろろご飯
正月二日の胃腸休養に欠かせない丹波篠山の知恵。粘り気の強い「山の芋」を使ったとろろご飯は、いりこやかつお節のだし汁で伸ばし、ご飯にかけて食べる。
広島県の名物

いが餅
「胃が治る」という語呂合わせから名付けられたともいわれる、呉の秋祭りの風物詩。蒸し立てのもちもちした皮と、カラフルなもち米の粒々とした食感が特徴の菓子。

八寸
器の大きさか材料の多さにちなむ名の、浄土真宗門徒の伝統煮物。冠婚葬祭で具材の数や色が変わる、海と山の恵みを合わせた広島西部の知恵料理。

あなご飯
明治34年に宮島口駅で駅弁として誕生した「あなご飯」。潮流の速い瀬戸で育った脂がのった「瀬戸のあなご」を、かば焼きにしてだし炊きご飯に敷き詰めた宮島名物である。

かき雑煮
「福をかき寄せる」縁起物のかきを、すまし汁の雑煮に入れた広島の正月料理。瀬戸内海の恵みと、ぶりの刺身の残りを使う知恵が詰まっている。

煮菜
「煮」の名に反して炒め物に近い、福山の日常おかず。大根の千切りと油揚げをしょうゆで味付けし、食材の水分だけで旨味を閉じ込める、農家の知恵が詰まった一皿である。

大平
大きく平らな器に盛ることから名付けられた、広島県大竹市の縁起煮物。具材を奇数にそろえて祭りや集まりに振る舞われ、鶏肉入りで汁ごと味わうのが特徴である。