
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
豆腐飯は、豆腐を生でつぶしてゆで、布巾で絞った後に炒り、醤油で味付けして裏ごししたものをご飯にのせ、錦糸卵やさやえんどう、煮しめた干ししいたけ・かんぴょう・ごぼうを添え、煮干しと昆布のつゆをかけて食べる郷土料理である。岡山県で主に商家を中心に伝承され、米や豆腐、卵、さやえんどう、ごぼうなど地元で手に入りやすい食材を使う。明治時代から仏事や先祖の供養を行う法事の際に精進料理として出され、各家庭でも作られるようになった。家庭によって具材の種類や盛り付けに違いがあり、現代でも法事料理として受け継がれているとともに、郷土料理としての認知も高まっている。
由来・歴史
豆腐飯はもともと精進料理の一つとして、岡山の商家で仏事の際に供された料理である。材料が安価で入手しやすいことから、各家庭でも作られるようになり、郷土料理として定着した。豆腐を裏ごしする手間のかかる技法や、だしを丁寧に取って食材の持ち味を生かす調理法は、長年の知恵が結集したものである。
食べ方
豆腐を生のまま小さくつぶしてゆで、熱いうちに布巾で絞り水気を切る。鍋で炒り、醤油で味付けして熱いうちに裏ごしする。煮干しと昆布で出し汁を取り、しいたけとかんぴょうの煮汁を加えてつゆを作る。ご飯に豆腐の裏ごし、錦糸卵、さやえんどう、煮しめた具材を盛り、食べる直前につゆをかける。明治時代から法事や先祖供養の席で食べられてきた。
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産地
ご飯ものの名物

魚飯
塩田で富を築いた「浜旦那」が好んだ豪華なちらし飯。骨から取っただしをかけて食べる独特のスタイルで、竹原の町人文化を今に伝える。

かき飯
縄文時代から続く広島のかき養殖。全国6割を占める水揚げの背景には、波静かで潮の流れ適度な湾の地形と、中国山地からの豊かな栄養素があった。

あなご飯
明治34年に宮島口駅で駅弁として誕生した「あなご飯」。潮流の速い瀬戸で育った脂がのった「瀬戸のあなご」を、かば焼きにしてだし炊きご飯に敷き詰めた宮島名物である。

とろろご飯
正月二日の胃腸休養に欠かせない丹波篠山の知恵。粘り気の強い「山の芋」を使ったとろろご飯は、いりこやかつお節のだし汁で伸ばし、ご飯にかけて食べる。

へぼ飯
江戸時代からの記録がある貴重な高タンパク食。海から離れた山間部で、大切なお客へのご馳走として振る舞われたクロスズメバチの幼虫料理である。
ふるさと納税染飯
「瀬戸の染飯」は戦国時代から東海道の茶屋で売られた携帯食で、十返舎一九『東海道中膝栗毛』にも登場する歴史ある名物。くちなしの実で黄色く染めたもち米を干して作り、旅人の足腰の疲れを取る薬効食として評判だった。
岡山県の名物

ままかりずし
「ママを借りに行くほどおいしい」という名の小魚を酢漬けにし、握りずしに仕立てた岡山の祝い膳の定番。瀬戸内海の秋の味覚が、ハレの日を彩る。

柚子味噌
ゆずの皮と果汁を味噌に練り込んだ万能調味料。井原市の豊かなゆず産地ならではの、秋から冬にかけて作られる風味豊かな保存食である。

ママカリの酢漬け
「ご飯を借りに行くほどおいしい」という語源を持つママカリを、酢に漬けて骨まで食べる岡山の伝統保存食。漬かるほどに骨が軟らかくなり、尾びれまで丸ごと味わえる。

そばどじょう鍋
そば粉をどじょうのような細長い形にして鍋に入れる、岡山県山間地の冬の名物料理。川魚のだし汁で煮込み、体を芯から温める。

黒豆入りちらしずし
酢を加えると桜のようなピンク色に変化する、黒豆入りちらしずし。勝英地域のブランド豆「作州黒」をふんだんに使い、見た目の美しさと香ばしい味わいが特徴である。

鮒めし
「とんとこ飯」の異名を持つ鮒めしは、児島湾干拓の歴史とともに受け継がれた郷土料理である。寒鮒をまな板でトントンと叩いてミンチにし、根菜と炒め煮たコクのある汁を熱いご飯にかけて食べる。