
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
ちたけうどんは、ちちたけ(乳茸)となすを炒めただし汁にうどんを入れた、香り豊かなきのこ汁麺である。ちたけは裂くと白い汁が出る特徴を持ち、うどんやそばのだし汁として最適な風味を発揮する。主な伝承地域は日本有数の麦作地帯である栃木県平野部で、畑や二毛作田が広がるこの土地では大麦や小麦の収穫後の盆行事に挽きたて小麦粉のうどんが作られてきた。食べられるのは8月頃の盆の時期で、当地では「盆にぼたもちお昼にうどん夜は米の飯でとうなす汁よ」と唄われるほどうどんが代表的な行事食であった。家庭ごとに薬味の使い方や調味に違いがあり、現在は自然環境の変化によりちたけの収穫量が減少し、貴重な郷土料理として位置づけられている。
由来・歴史
「ちたけ」とは裂くと白い汁が出る「ちちたけ(乳茸)」のことで、秋のきのこに先立って8月頃に生える数少ない食用きのこである。かつては自然豊かな里山地帯で多く採れたが、現在は自然環境の変化などにより収穫量・流通量が減少している。
食べ方
ちたけは土のついた部分を除いて切り、小さいものは10分ほど塩水に浸す。なすも切った後5分ほど水に浸し、油を熱した鍋で水気を切ったちたけとなすをよく炒める。だし汁を入れ調味料を加え軽く煮て、丼に入れたうどんにかけ薬味をのせて食べる。盆の時期の昼食として親しまれ、夏に採れるちたけやなすをだし汁に用いるのが特徴である。野生きのこの使用にあたっては、採取可能な森林か・放射性物質モニタリング検査結果での安全性確認が必要である。
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産地
うどんの名物

群馬のうどん
幅10cm超の「ひもかわ」、日本三大に数えられる「水沢うどん」、地元産小麦の「館林のうどん」——粉食文化が根づく群馬が誇る三種の個性派うどんが、観光グルメとして県内外を魅了する。

埼玉のうどん
全国2位の生産量を誇る「うどん王国」埼玉。かつてはどの地域でも単に「うどん」と呼ばれていたが、北東部の喉ごしの良い麺、西部の茶色がかったつけ汁麺、中央部の幅広麺など、20種類以上のバリエーションが存在する。

のしこみうどん
「のしこみ」の名は打ち伸ばした幅広麺に由来し、奥多摩の厳しい冬に山仕事帰りの体を温めた鍋物。煮干しと椎茸のだしに野菜の甘みが染み込む。

耳うどん
耳の形に似たうどんを手に持ち、「いい耳聞け」と祈る風習がある。佐野市葛生地区と宇都宮市に伝わる縁起物の郷土料理で、正月の来客に振舞われてきた。

にごみうどん
「濁る」からか「煮込み」がなまったのか、名前の由来は諸説ある相模原・津久井の郷土麺。稲作に不向きな土地で小麦栽培が盛んな背景から、昭和40年代までは毎日のように食された。

きつねうどん
明治26年、大阪・船場のうどん店で客が油揚げを素うどんにのせたことが始まり。昆布と鯖節のだしが利いた、大阪府民が最も愛するコナモンの定番である。
栃木県の名物

かてそば
「かて」とは増量材のこと。食糧難の時代に庶民に広まった知恵が、今も鹿沼の「にらそば」や佐野の「だいこんそば」として親しまれている。
ふるさと納税小麦まんじゅう
地獄の蓋が開く「釜蓋朔日」に供える、ご先祖の旅路を見送るまんじゅう。重曹でふっくらと膨らんだ皮と、挽きたて小麦粉の香りが特徴の栃木の味である。

板台餅/ばんだい餅
斧の峰で板の台の上で叩いて作ることから名付けられた、うるち米を使った栃木県日光市の餅。もち米より粘りが少なく、時間が経っても固くならないのが特徴である。

さがんぼの煮つけ
「サガンボ」は紡錘形の氷柱を意味する方言が由来で、北茨城から内陸・栃木へ運ばれたサメの身の部分を指す。海なし県で珍重された保存食は、今も正月の「晴れの日」に食卓を飾る。

芋ぐし/いも串
焦げた味噌だれが香ばしい「芋ぐし」は、縄文時代から続くさといもの食文化が生んだ儀礼料理。正月や稲荷社の祭りに囲炉裏を囲んで食べる風習が、那須塩原市や日光市山久保に今も残る。

切干し大根の煮物
冬の空っ風と晴天を活かした乾物文化の結晶。栃木の切干し大根は、天日乾燥で旨みと栄養が凝縮され、カルシウムや鉄分が増えるヘルシー食材である。