
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
こしあんを小麦粉と混ぜて蒸し、だんご粉で作った餅で巻いた渦巻き型の菓子である。香川県東部の引田地域は徳島県鳴門市との県境に位置し、かつて鳴門の海が重要な漁場だった背景を持つ。女の子の初節句である「引田飾り」に菱餅とともに飾られ、子どもの健やかな成長と子孫繁栄を願って食べられてきた。家庭ごとに巻き方や大きさに違いがあり、1985年頃まで続いた風習は2003年に町おこしで復活し、現在は約60軒で毎年見られる名物となった。
由来・歴史
「うずまきもち」のうずは鳴門の海を表している。かつて引田地域にとって鳴門は重要な漁場だったが、争いに敗れて漁場を失ったことへの惜しみから、この菓子が創られたとされる。女児の初節句「引田飾り」に欠かせない縁起物として定着し、昭和60年(1985年)頃まで継承された。
食べ方
こしあんに小麦粉を加えて蒸し、だんご粉をぬるま湯でこねて同様に蒸す。両方をよくこねて長方形に伸ばし、だんごでこしあんを巻き、直径7〜8cmになるまで伸ばして切り分ける。女の子の初節句「引田飾り」に菱餅とともに飾られ、健やかな成長を願って食べられる。現在は毎年約60軒で展示される町おこしの行事として親しまれている。
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産地
餅の名物

蕨餅
若草山焼きの伝統が生んだ奈良の名物。ワラビ根の希少なデンプンからつくる蕨餅は、透明な舌触りと独特の風味が特徴の和菓子である。

柚餅子
同じ名前で全く異なる2つの姿を持つ柚餅子。菊池の竹皮包み蒸し菓子と、人吉・球磨の柚子の皮を器にした塩味の保存食。南北朝時代の兵糧から、球磨焼酎のつまみまで、米どころ・柚子の里の知恵が詰まっている。

ゆでもち
平たく円盤状に薄くのばした、大分県独自の「見た目」が特徴の郷土菓子。あんが透けて見えるほど薄い皮は、農作業の合間に素早く食べられるよう工夫された知恵である。

栃餅
舌にピリピリ走る強烈なアクを持つ栃の実を、先人の知恵で美味しい餅に仕立てた縄文時代からの食文化。米の取れない山村で貴重な食糧として受け継がれてきた。

たがね餅
「たがね」は餅の古語。もち米とうるち米を混ぜた楕円形の餅で、青のりや豆を練り込む地域ごとのバリエーションが魅力。正月の定番として今も親しまれる。

酢もち
正月の最後の餅を手でちぎり、大根おろしとだいだいの合わせ酢で和える福岡県豊前地域の郷土料理。ジアスターゼとクエン酸が入った消化に良い健康食として古くから伝わる。
香川県の名物

わけぎあえ
球根から枝分かれして生える「わけぎ」を、子孫繁栄の縁起物として雛祭りに食べる香川の春の味。白味噌と酢で伸ばした「ぬた」でタコと和え、山と海の旬を一度に味わう。

わりご弁当
平安時代から使われる「わりご」という斜めに二つ割りの木箱に詰めた幕の内弁当。小豆島の肥土山農村歌舞伎の席で、20個を黒塗りの木箱に納めて持ち寄り、分け合って食べる独特の食文化が残る。

打ち込み汁
打ち立ての麺を別ゆでせずそのまま鍋に「打ち込む」様子から名付けられた、香川の農村冬の日常食。手早く作れる素朴な汁物で、麺の太さはその日の手づくり次第。

年明けうどん
1月15日までに食べる紅白の縁起麺。香川県が新たに生み出した年始の食文化で、白い麺に赤い食材を彩り、一年の幸せを願う。

てっぱい
「鉄砲和え」が訛って生まれた名の由来を持つ、香川のため池文化が生んだ郷土料理。冬の「寒ブナ」を酢味噌で和え、酒の肴として重宝されてきた。

たくあんのきんぴら
古漬けたくあんを油で炒めた香川の知恵料理。春の旬の移ろいを告げる、漬物の食べ残しを救う素朴な味わい。