
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
フナを三枚におろし薄切りにし、塩じめ・酢じめして大根とともに讃岐の白味噌を用いた酢味噌で和える料理である。味は酢の酸味と白味噌のまろやかさが調和し、細ねぎや唐辛子がアクセントとなる。香川県は県土のため池密度が全国一で、1万ヵ所以上のため池が点在するため池文化圏であり、これらのため池に生息するフナが主要な食材となる。秋から冬の農繁期終了後、ため池の水を抜く際に獲れる「寒ブナ」を使い、伊勢講や寄り合いの席での酒の肴、冬の客膳として食べられてきた。家庭によっては酢の代わりにだいだいのしぼり汁を用いたり、柚子の皮を千切りにして爽やかな香りを加えるなどの違いがある。近年はコノシロ、サゴシ、サバなどで代用されることも多く、約300のため池でフナ養殖が続けられ、全国トップクラスの生産量を誇る名物料理として県内外に出荷されている。
由来・歴史
香川県のため池に生息するフナは「鉄砲」と呼ばれ、これを三枚におろして酢味噌で和えた「鉄砲和え」が訛って「てっぱい」となったとされる。降水量の少ない香川県では農業用水としてため池が発達し、県土のため池密度は全国一である。海に遠い山村・農村地域では、ため池のフナが貴重なたんぱく質源となり、冬の水抜き時に獲れる脂がのった「寒ブナ」が最高の食材とされた。
食べ方
フナを三枚におろし細切りにして塩をふり、酢に浸す。大根は短冊切りにして塩もみし、白味噌・酢・細ねぎ・唐辛子で作る酢味噌と和える。酢の代わりにだいだいのしぼり汁を用いる場合や、柚子の皮を千切りにして香りを加えることもある。ため池の水を抜く冬に男たちが作り、伊勢講や寄り合いの席で酒の肴として、また冬の客膳で食べられてきた。
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産地
香川県の名物

年明けうどん
1月15日までに食べる紅白の縁起麺。香川県が新たに生み出した年始の食文化で、白い麺に赤い食材を彩り、一年の幸せを願う。

打ち込み汁
打ち立ての麺を別ゆでせずそのまま鍋に「打ち込む」様子から名付けられた、香川の農村冬の日常食。手早く作れる素朴な汁物で、麺の太さはその日の手づくり次第。

うずまきもち
鳴門の海を惜しんで創られた渦巻き模様の郷土菓子。引田地域の女児の初節句「引田飾り」に欠かせない縁起物として、子孫繁栄を願って供えられてきた。

たくあんのきんぴら
古漬けたくあんを油で炒めた香川の知恵料理。春の旬の移ろいを告げる、漬物の食べ残しを救う素朴な味わい。

鯛そうめん
婚礼のトリを飾る豪華な大鉢料理。讃岐伊勢音頭に合わせて二人がかりで座卓ごと揺すりながら出す、華やかな演出が習わしであった。

しっぽくうどん
「しっぽく」の名は、かつて大根を「しっぽく」と呼んだことに由来する。煮干し出汁で冬野菜と油揚げを煮込み、コシの強い讃岐うどんにかけて食べる香川県の冬の名物料理である。