
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
笹の葉に包んだ俵形の蒸し団子で、よもぎ入りの生地に小豆あんを包む。新潟県の中越・下越地方と福島県会津地方の一部で主に作られ、米どこらしさを象徴する米俵の形状が特徴的である。初夏の笹が青々とする時期や春・秋のよもぎの季節に各家庭で作られ、蒲原の祭りや五穀豊穣を祈る神事には欠かせない存在であった。かつてはきんぴらやおかかを入れた主食として食べられ、地域によって「女団子」「男団子」「あえもん団子」と呼び分ける習慣も残る。1964年新潟国体を機に全国に知られ、現在は和菓子として親しまれている。
由来・歴史
およそ500年前から新潟の中越・下越地方と福島県会津地方の一部で食べられている。笹の殺菌作用から戦国時代の携行保存食とされ、「上杉謙信が携帯食にしていた」と伝わる。年貢米にならない欠けたくず米を美味しく食べる知恵から生まれたという説もある。1964年新潟国体で土産として推薦され一躍有名となり、米俵に似た形状は米どころ新潟を象徴するものとして定着した。
食べ方
だんご粉に水でもどしたよもぎを加えてこね、小豆あんを包んで丸める。表面に少量の油を塗り、3枚の笹で包んでスゲやイグサで縛り、蒸し器で20分蒸す。固くなった場合は蒸し直すかレンジで再加熱する。初夏の笹の季節や春・秋のよもぎの季節に作られ、旧暦4月8日の薬師様への供物や5月5日の端午の節句に食された。
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産地
団子の名物

とびつき団子
薄赤いササゲが餅に「飛びついた」ように見えることから名付けられた、福井県あわら・坂井の伝統菓子。もち米にうるち米を混ぜた歯切れの良い食感が特徴で、甘さを抑えた素朴な味わいがお盆のお供えとして親しまれてきた。

おあえ団子
米粉団子を白和えで包む滋賀の変わり種和え物。法事に欠かせない「おあえ」の名は、野菜と団子を「和え合わせる」ことに由来する。

メギスのだんご汁
「メギス」は石川県の方言で、ギョロっとした大きな目が由来ともいわれる。鮮度が落ちるのが早く産地以外では刺身も味わえない、この地だけの特権的な魚を使っただんご汁である。

かぼちゃのだんご汁
日本最古のかぼちゃ「三毛門かぼちゃ」を丸ごと煮込む、戦前戦後の貧しい時代を生き抜いた命のスープ。トロトロの甘みと小麦粉だんごの素朴な味わいが特徴である。

いわしのだんご汁
イワシのすり身を味噌で味付けただんごを、具沢山の汁に浮かべる北総・九十九里の冬の定番。海の米と謳われた地元イワシの栄養を丸ごと味わう、漁師町ならではの知恵料理である。

いわし団子
炭酸を仕上げに加える弓ヶ浜流の工夫が生臭みを抑え、ふんわりとした食感を生み出す。片栗粉などのつなぎを使わない、イワシの身だけで作る珍しい団子料理。
新潟県の名物

笹寿司
戦国時代に上杉謙信の兵士が器代わりに使ったという伝承を持つ、笹の葉に酢飯と具を盛り付けた上越地方の名物。2014年には「糸魚川 七夕は笹ずしの日」として記念日登録された。

しょうゆおこわ
新潟県長岡市で「赤飯」と呼ばれるのは、醤油で色付けした茶色のおこわ。全国的な赤飯のイメージを覆す、地元だけの独特な食文化が息づく。

竹の子汁
サバ缶が入るのが新潟流。「姫たけのこ」は千島笹の若芽で、採れるのは初夏の一時期のみ。山深い上越地方で、貴重な旬を味噌汁で味わう。

三角ちまき
日本最古のちまきとされる三角ちまきは、上杉謙信が戦の携行食と考案したとの言い伝えを持つ。もち米を笹で包みイグサで縛った素朴な味わいで、きな粉をつけて食べる。

鮭の焼漬け
「鮭の腹は切らぬ」——三面川のサケ文化が生んだ知恵の保存食。焼いた鮭を醤油だれに漬け、冷めてもふんわりとした食感が特徴である。

佐渡の煮しめ
トビウオの「あご出汁」でじっくり煮込む、汁が残らないほど味を含ませた佐渡の「おふくろの味」。各家の畑の野菜を具にし、季節ごとに味付けが変わる島の祭り料理の主役である。