
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
マサバを背開きにし、竹や茅の串で縫うように刺して丸ごと炭火で焼く料理である。脂がのった若狭湾のサバを25分ほどじっくり焼き、しょうが醤油で食べるのが一般的だ。若狭地域は飛鳥・奈良時代から「御食国」として朝廷に食材を納め、鯖街道を通じて京都に鮮魚を運ぶ重要な役割を担った。主に通年食されるが、嶺北地方の大野市周辺では7月2日の半夏生に特に親しまれる。家庭では焼き鯖煮やなまぐさ汁へと活用され、若狭では五月休みに親戚へ配る習慣もある。
由来・歴史
若狭は飛鳥・奈良時代から「御食国」として朝廷に食材を納め、鯖街道で京都へサバを運んだ。塩漬けが京都着く頃にちょうどよい塩加減になるよう工夫され、「若狭もの」として全国に名を馳せた。大野市の半夏生に丸焼き鯖を食べる風習は、田植えで疲れた領民をねぎらうために殿様が配ったことに始まる。
食べ方
マサバを背開きにし、頭から尾に竹か茅の串で縫うように刺して丸ごと炭火で25分ほど焼く。若狭地域ではしょうが醤油で食べるのが一般的で、味をつけて焼き鯖煮やなまぐさ汁にもする。通年食されるが、嶺北・大野市周辺では7月2日の半夏生に特に食べられる。
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産地
焼き物の名物

みょうがの葉焼き
みょうがの葉を包み紙代わりにした素朴な焼き菓子。農作業の休憩時に子どもたちが食べたおやつが、お盆の迎え火と結びついた独特の食文化を持つ。

パイタ焼き
櫂(かい)の板で魚を叩いて焼いた漁師料理が名前の由来。「パイタ」とは舟を漕ぐ櫂のことで、手漕ぎ船時代の船乗りが櫂の平らな部分で叩いて焼いたことから「カイイタ」が訛って生まれた。

魚のじふ/魚のすき焼き
熊野灘の漁師たちが「今夜はじふにしようか」と気軽に口にする、背青魚をふんだんに使った鍋料理。尾鷲市が郷土料理として定着させ、東紀州南部では「魚のじふ鍋」と呼ばれる。

けんさん焼き
上杉謙信が剣先に刺して焼いたのが由来という、おにぎりに味噌をぬいて焼く新潟の郷土料理。雪道を歩いて里帰りした娘を待つ母の思いが込められた冬の夜食である。

かしわのすき焼き
天満宮の秋祭りで牛に代わり鶏を使う風習が生んだ、関西独自の「かしわすき」。生卵にくぐらせた柔らかな鶏肉は、祝いの席にふさわしい華やかさを持つ。

貝焼き味噌
津軽湾の漁師がホタテの大きな貝殻を鍋代わりにして考案した、海の香り漂う素朴な料理。太宰治も「津軽」で憧れを綴った、卵と味噌のとろりとした味わいが特徴である。
福井県の名物

なまぐさ汁
「生臭い」という名に反し、鯖の丸焼きからとる上品なすまし汁。若狭・小浜の新保地域だけに伝わる、精進明けや祝い事の象徴的な一椀。

にしんすし
北前船が運んだ「身欠きニシン」が主役の発酵寿司。夏に仕込み、秋の刈り入れに食べ頃を迎える知恵の保存食で、福井のおせちを彩る縁起物でもある。

おろしそば
「越前おろしそば」の名は昭和天皇のお言葉に由来する。冷たいつゆに大根おろしを添えて食べる、福井県民に最も親しまれるそばのスタイルである。

昆布巻き/棒巻き
「よろこぶ」という縁起の良い名前で呼ばれる昆布巻きは、北前船が運んだ昆布とニシンの出合いが生んだ福井の祝い料理。輪切りにして円満を願い、秋祭りや正月に欠かせない。

柏餅
枯れ葉になっても落ちないかしわの葉に、子孫繁栄を願う思いを託した縁起餅。福井県若狭地方の「田の神祭り」で、子ども神輿が巡る家々に必ず供えられる。

ほうばめし
田植えのお祝い「さつきあげ」にふるまわれた、ほう葉の香りがきな粉ご飯にしみ込む携行食。熱々のご飯で葉の色が変わるほど馴染ませるのがコツである。