
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
ほうばめしは、ほう葉で熱いごはんと甘いきな粉を包み、重しをかけてつくる携行食である。福井県の集落で、田植えが終わると催される「さつきあげ」というお祝いのごちそうとしてふるまわれてきた。生のほう葉は5月上旬から下旬にかけて手に入り、この時期の重労働の合間のエネルギー補給としても食べられた。家庭ごとに葉の表裏の使い方など細かな違いがあり、1986年には農林水産省の「ふるさとおにぎり百選」に選ばれるなど、現代でも郷土食として親しまれている。
由来・歴史
福井県では集落の田植えが終わると「さつきあげ」のお祝いが行われ、その席のごちそうとしてほうばめしがふるまわれた。ほう葉を使うことで熱々のご飯に香りが馴染み、持ち運びと保存に適していた。きな粉は稲穂に似た稲花粉に見立てて豊作祈願の意味も込められ、昭和61年(1986年)には当時の食糧庁主催「ふるさとおにぎり百選」に選出された。
食べ方
生のほう葉を水に浸けてアクを抜き、2枚を十文字に敷く。砂糖入りきな粉を混ぜた熱々のご飯を軽く握って中心に置き、葉をたたむように包んでわらで縛り、重石で押す。葉の色が変わるほどの熱さで香りを移すのがコツで、5月上旬から下旬の田植えの時期に食べられる。
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産地
福井県の名物

柏餅
枯れ葉になっても落ちないかしわの葉に、子孫繁栄を願う思いを託した縁起餅。福井県若狭地方の「田の神祭り」で、子ども神輿が巡る家々に必ず供えられる。

昆布巻き/棒巻き
「よろこぶ」という縁起の良い名前で呼ばれる昆布巻きは、北前船が運んだ昆布とニシンの出合いが生んだ福井の祝い料理。輪切りにして円満を願い、秋祭りや正月に欠かせない。

丸焼き鯖
鯖街道で京都に運ばれた若狭のサバを、竹串に刺して丸ごと焼く豪快な郷土料理。大野市では殿様が領民に配った「半夏生」の風習が今も残る。

ほんこさん/報恩講料理
親鸞聖人の好物だった小豆を使った「おつぼ」など、浄土真宗の報恩講で供される精進料理が福井県の家庭料理として定着。秋から新年にかけて地域の女性たちが心を込めて作る「ふるさとの味」である。

へしこ
「圧しこむ」という漁師の作業から名付けられた、塩と糠で半年熟成させたサバの発酵保存食。京都「鯖街道」の起点・若狭で生まれ、現代ではアンチョビ代わりの洋風調理まで幅広く愛される。

葉ずし
「すしの葉っぱ」と呼ばれるアブラギリの葉で包む保存食。表面の油気でご飯がつきにくく、独特の香りと日持ちの良さが先人の知恵を物語る。