
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
つきたての餅やもち米粉を使っただんごに、とろみのある砂糖醤油ダレをかけた郷土菓子である。直径3cmほどの平たい円形に成形し、竹串を2本刺して食べるのが特徴で、素焼きした餅にタレを絡める食べ方が主流である。鹿児島市の谷山地域を中心に古くから伝わり、江戸時代には薩摩藩主島津氏への献上品となって磯地域へ広まった。年間を通して食べられ、特に県外客へのおもてなしに適する。家庭によっては砂糖醤油ダレの代わりに味噌ダレを用いるなど、タレの好みに違いがある。
由来・歴史
南北朝時代、後醍醐天皇の子である懐良親王が谷山城に滞在した際、城主の谷山隆信が親王を慰めるため餅に2本の串を刺し、味噌と黒砂糖を煮詰めたものを供した。料理の名を問われた際に「両棒(じゃんぼ)」と答えたことが名称の始まりとされる。江戸時代に薩摩藩主島津氏への献上品となり、磯地域へ広まった。名称の由来には諸説あり、上級武士が腰に2本の刀を差した姿に似ること、または中国語の「両(リャン)」が鹿児島で「じゃん」と訛った説がある。
食べ方
もち米粉に水を加え耳たぶ程度の硬さにし、直径3cmほどの平たい円形に成形する。お湯で茹でて浮き上がったら水で冷やし、水気を切って竹串を2本刺す。餅を少し素焼きにしてから、とろみのある砂糖醤油ダレまたは味噌ダレをかけて食べる。年間を通して食べられ、特に県外客への簡単なおもてなしとして好まれる。
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産地
餅の名物

じゅね餅
えごまの実を炒ってすり潰した「じゅね味噌」が決め手の郷土菓子。子どもたちが囲炉裏で串餅を焼き、秋から冬の夜を楽しんだ。

重箱入りぼたもち/おはぎ
「みつめのぼたもち」と呼ばれる出産祝いの名物。ぼたもちを丸めるのではなく、もち米ごはんとあんこを重箱に敷き詰め、好きな量だけ取り分けて食べる独特のスタイルが特徴である。

かき餅
旧暦の正月についた餅を一か月以上干し、油で揚げて食べる千葉の伝統菓子。芯が残らずふっくら膨らむ食感が特徴で、一年間保存できる実用的な知恵が詰まっている。

石垣もち
石垣のような粗い表面が特徴の大分県の粉食菓子。農作業の合間に手早く作られた素朴なおやつで、地域によって「きりこみもち」「こねこみもち」など異なる呼び名で親しまれる。

いりこもち
江戸時代から続く薩摩藩の節句菓子「いりこもち」。炒ったもち米の香ばしさが特徴で、子どもの成長を祝って近所に配る風習があった。気温や湿度に左右される繊細な製法が、優しい甘みと柔らかな食感を生み出す。

いのこ餅
亥の神様に感謝する秋の収穫祭で供える「いのこ餅」は、里芋入りの餅に塩味の小豆あんをまぶした和歌山県北部の伝統菓子。平年12個、うるう年13個と数に意味を込めて神前に捧げる。
鹿児島県の名物
ふるさと納税からいもごはん
「からいも」はさつまいもの鹿児島方言。土壌が痩せたシラス台地でも育ち、台風被害も受けにくい頼もしい作物を、角切りにして米と一緒に炊いた質素ながら深い味わいのごはんである。
ふるさと納税からいもねったぼ
「練ったぼたもち」が縮まった名の餅料理。鹿児島県では年末年始の餅つきの際、蒸したさつまいもと餅を混ぜ合わせ、きなこと砂糖で味付けして食べる風習が残る。

かるかん
「軽い羹(羊羹)」の名の通り、蒸すと生地が軽くなるのが特徴。かつては庶民の口に入らない「殿様菓子」だったが、明治以降に広まった鹿児島の銘菓である。
ふるさと納税へちま汁
「へちま」とは糸瓜のこと。1802年の百科事典『成形図説』にも記載があるほど古くから鹿児島で食べられ、夏バテ知らずの知恵が詰まった一皿である。

げたんは
下駄の歯に似た見た目が名前の由来。「黒糖地獄」と呼ばれた過酷な歴史を経て、鹿児島の庶民に親しまれた黒糖菓子である。

がね
カニに似た形から名付けられた鹿児島のさつまいも揚げ。甘めの衣に太めの千切り野菜を絡め、冠婚葬祭から日常のおやつまで幅広く親しまれている。