
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
さつまいもの葉と茎をつなぐ「葉柄」を皮を剥いて下ゆでし、炒め煮にした料理である。シャキシャキとした歯応えが特徴で、出汁と醤油・砂糖で味付けし、仕上げに赤唐辛子を添える。高知県は高温多湿な気候のため、夏季にさつまいもの茎が旺盛に茂り、農家が食用に活用したことから食文化として定着した。主に夏野菜が手に入りにくい端境期に食べられ、戦時中はおやつ代わりにもされた。家庭ごとにてんぷら(さつま揚げ)を加えるなどアレンジが見られ、現在は下処理済みの茎がスーパーマーケットで販売され、都市部の一般家庭でも親しまれている。
由来・歴史
高知県の高温多湿な気候により、夏季にさつまいもの茎が旺盛に茂ることから、農家が茎を食用に活用したことが起源である。農家の主婦は茎の皮を剥いて曜市で販売し、副収入を得て家計を支えたため、「散財のあとにいもの茎をはごう」という言い回しが生まれた。農村から市街への人口流入に伴い、都市部でも気軽に調達できるようになった。
食べ方
茎の枝分かれした先の柔らかい部分を皮を剥いて下ゆでし、鍋で軽く炒めたら出汁で煮て砂糖や醤油で味付けする。仕上げに小口切りの赤唐辛子を盛りつける。てんぷら(さつま揚げ)を加えるアレンジも多い。夏野菜が手に入りにくい端境期に食べられ、現在は多くの家庭で親しまれている。
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産地
煮物の名物

いなごの佃煮
漢字で「稲子」と書くいなごは、稲刈りとともに収穫される秋の味覚。伊那谷では9〜10月、手拭いの袋を腰に下げて飛び跳ねるいなごを捕まえ、甘露煮や佃煮にして食べる伝統が残る。

いたどりの煮もの
怪我の患部にすりこむと痛みが取れることから「痛取り」と名付けられた山菜。吉野の山間部では「ごんぱち」という別名でも親しまれ、春の訪れを告げる味覚として欠かせない存在である。

いとこ煮
「おいおい(順番に)煮える」ことから名付けられたという説がある滋賀県の郷土料理。小豆と里芋またはかぼちゃを煮込み、報恩講や冬至に欠かせない一品として親しまれてきた。

芋煮
舟頭たちが河原で始めた宴がルーツの山形県民のソウルフード。庄内では豚肉と味噌、内陸では牛肉と醤油と、地域で味が分かれるのも魅力である。

いもがらの炒め煮/いもがらの五目煮
里芋の葉柄を乾燥させた「いもがら」は、茨城の家庭で長く愛される保存食。シャキシャキとした歯ごたえと味染みの良さから、正月の定番煮物から日常の常備菜まで、幅広く重宝されてきた。

いがみの煮付け
「殿さまはタイ、庶民はせめてタイという名がついた魚を」という言い伝えから生まれた、和歌山県南部の縁起物。正月に尾頭付きで煮付け、タイの代わりに食べる風習がある。
高知県の名物

田舎ずし
山の幸をふんだんに使った高知県の珍しい野菜ずし。昆布やのりが手に入りにくかった山間地で生まれ、四方竹の空洞に酢飯を詰める「四方竹の一口ずし」など、鮮やかな色彩が食卓を彩る。

いたどりの油いため
竹のように中空の茎を持つ山菜「いたどり」は、高知県では塩漬けや冷凍で長期保存し、年間を通じて食卓に上る身近な食材である。カリカリとした歯ごたえを活かした油炒めは、今も家庭で受け継がれる定番の副菜である。

かしきり
朝鮮半島から伝わった救荒食「かしきり」は、高知県安芸市で今も残る貴重な豆腐。かしの実を水と練り、ぬたをつけて食べる山間部の知恵が詰まった一皿である。

いもべらあずき
「へら」とは土佐・伊野町の干しいもの呼称。砂糖が希少だった時代は黒砂糖を使い、真っ黒な見た目だったという「いもべらあずき」は、ねっとりほくほくの素朴な甘さが特徴の郷土菓子である。

ひめいちとみかんの辛子煮
「明日は鯛になろう」と名づけられた小魚・ヒメイチを、みかんの皮と辛子で煮込む土佐の知恵料理。骨まで柔らかく食べられる保存食として、年の暮れに欠かせない味である。

葉にんにくのぬた
ブリの刺身には醤油ではなくぬたをかけるのが高知県の常識。朝鮮渡来と伝わる葉にんにくを味噌・酢・ごまで和えた伝統調味料で、生魚やこんにゃくに添えて食べる。