
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
白菜の葉を1枚ずつはがし、赤唐辛子や昆布と交互に重ねて塩漬けにする葉茎漬けの技法を用いた漬物である。伊吹山を望む姉川流域の湖北地域を中心に伝承され、見た目の美しさと切っても崩れにくい食感が特徴となる。報恩講、正月、神事、法事、結婚式、建前など特別な食事の席で振る舞われ、格式の高い一品として重んじられてきた。家庭ごとに千切り昆布や輪切り鷹の爪、青葉を挟むなどの工夫が見られ、現代でも東近江市を中心とした露地栽培の白菜を用いて、9月末から5月末にかけて漬け込みが行われている。
由来・歴史
湖北地域で古くから伝わる葉茎漬けの手法を白菜漬けに応用したものである。伊吹山が望める姉川流域の風土が育んだ独自の漬物で、漬けあがったものは包丁で切っても切り口が崩れにくいと伝えられる。滋賀県では10月から3月にかけて東近江市を中心に白菜が露地栽培され、冬の漬物づくりとして定着した。
食べ方
白菜の葉を1枚ずつはがし、赤唐辛子や昆布と共に塩で漬け込む。好みでしょうがや醤油を付けて食べる。9月末から5月末に漬け込みを始め、冠婚葬祭など特別な食事の席で供される。夏期は白菜の入手困難と発酵の失敗を避けるため漬けない。
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産地
漬物の名物

緋の蕪漬/緋のかぶ漬
正岡子規も詠んだ愛媛の伝統漬物。鮮やかな緋色はアントシアニンと酢の化学反応によるもので、かぶの緋色が冴えればその年は良い年になるという縁起物として、松山のおせちに欠かせない。

干し大根漬け
「はりはり」と音を立てて食べることから名付けられた新潟の保存食。酢を使わず醤油ベースで昆布とスルメの旨味を閉じ込め、寝かせるほどに味が深まる。

ごさい漬け
「ごさい」の名は脂肪分の少ない小型イワシ「こさい」が由来ともいわれる、鹿島灘の発酵漬け物。かつては秋のイワシ漁で各家に配られ、庶民の貴重なタンパク源となった冬の保存食である。

ふぐの子の粕漬け
2年以上塩蔵したフグの卵巣を佐渡の酒粕で熟成させる、江戸時代から続く保存食。酒粕の甘みで塩辛さが和らぎ、ご飯のお供や酒の肴として親しまれる。

エツの南蛮漬け
有明海・筑後川にのみ生息する「幻の魚」エツを、年に一度の解禁期に南蛮漬けに仕立てる福岡の夏の味。銀鱗を振って息絶える儚さが「美人薄命」の異名の由来である。
滋賀県の名物

はす魚田
琵琶湖の固有種・ハスを使った珍しい郷土料理。網にかかるとすぐ死んでしまう性質から、長らく地元でしか食べられなかった幻の魚である。

日野菜漬け
蒲生貞秀が約500年前に発見したという伝説を持つ滋賀県の伝統野菜・日野菜を漬けたもの。独特の辛みと苦みが特徴で、桜漬け・えび漬け・ひね漬けなど多様な漬け方が伝わる。

ひとかわすし
一段ずつ取り分けて食べる豪華な押し寿司。20〜40人分を一度に作れるため、ハレの日の人呼びに欠かせない東近江の名物である。

ごりの佃煮
琵琶湖の小魚「ゴリ」を佃煮にした滋賀県の名物。かつては家庭の味として親しまれたが、近年は漁獲量減少により高級食材へと変貌している。

ふなずし
骨まで食べられる乳酸菌発酵の珍味。琵琶湖の子持ちニゴロブナを塩と米で長期熟成させ、正月の祝い膳や神社の神撰として古くから重宝されてきた。

えび豆
「エビのように腰が曲がるまでまめにくらせますように」という長寿への願いを込めた滋賀県の郷土料理。琵琶湖のスジエビと大豆を甘辛く煮込み、カルシウムとタンパクが豊富な保存食として親しまれている。