
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
「ひとかわすし」は、干ししいたけ、人参、かんぴょう、錦糸卵、ちりめんじゃこなど色とりどりの具材を、寿司桶に4段または5段に積み重ねた豪華な押し寿司である。滋賀県東近江市の桜川西・桜川東・愛荘町周辺を中心に伝承され、2升分の米が入る大型の寿司桶を用いるのが特徴である。主にハレの日や人寄びの際に作られ、法事やお葬式にはちりめんじゃこを使わず卵を湯葉に代えるなど、用途に応じた家庭ごとの工夫が見られる。現代でも東近江地域の重要な郷土料理として受け継がれている。
由来・歴史
「ひとかわすし」の名は、数段重ねた寿司を一段ずつ取り分けて食べることに由来する。元は滋賀県蒲生郡桜川村の名物で、現在の東近江市に移行した。一度に20人から40人分を作れる実用性から、人呼びの際の華やかな饗応料理として発展した。甲賀市水口町の「宇川寿司」など、滋賀県内にも類似の箱寿司が存在する。
食べ方
米を炊き上げて半切に移し、合わせ酢で寿司飯を作る。寿司桶に飯を詰め、その上に具材を散らして手で平らにならし、重しをする。中蓋をしてさらに飯と具材を重ね、4〜5段に積み上げて押し固める。主にハレの日や人寄せの際に作られ、通年食することができる。
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産地
滋賀県の名物

いさざ豆
琵琶湖固有種の小魚「イサザ」と「畑の肉」大豆を合わせた佃煮。冠婚葬祭に欠かせない湖北の味で、照りのある煮汁が特徴的である。

いとこ煮
「おいおい(順番に)煮える」ことから名付けられたという説がある滋賀県の郷土料理。小豆と里芋またはかぼちゃを煮込み、報恩講や冬至に欠かせない一品として親しまれてきた。

じゅんじゅん
鍋の中で「じゅんじゅん」と響く音が名の由来。琵琶湖の旬の湖魚と地元野菜を、すき焼き風に煮込む滋賀の伝統鍋。近江牛や固有種イサザも加え、年節の客寄せから日常まで幅広く親しまれる。

日野菜漬け
蒲生貞秀が約500年前に発見したという伝説を持つ滋賀県の伝統野菜・日野菜を漬けたもの。独特の辛みと苦みが特徴で、桜漬け・えび漬け・ひね漬けなど多様な漬け方が伝わる。

はす魚田
琵琶湖の固有種・ハスを使った珍しい郷土料理。網にかかるとすぐ死んでしまう性質から、長らく地元でしか食べられなかった幻の魚である。

白菜のたたみ漬け
白菜の葉を1枚ずつはがして重ね漬けにする「たたみ漬け」は、報恩講や冠婚葬祭に欠かせない湖北の格式高い漬物。切っても崩れにくい美しい仕上がりが特徴である。