
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
阿蘇高菜漬けは、阿蘇の火山灰大地と寒冷な気候が育む伝統野菜「阿蘇高菜」を塩と赤唐辛子で漬けた漬物である。食べ頃の太い茎は手で折る「高菜折り」という収穫法が今も行われ、新芽の鮮度落ちを防ぐため収穫後すぐに加工される。主に熊本県阿蘇地域で生産され、3月から4月の収穫期に新漬け(浅漬け)が、半年の乳酸発酵を経た古漬けが秋に出回る。新漬けは春の訪れを告げる風物詩として親しまれ、古漬けは「高菜飯」など多様な料理に活用される。家庭や店舗で漬け方の違いがあり、お土産品としても広く流通している。
由来・歴史
阿蘇高菜は阿蘇の寒冷な気候と火山灰大地が育む伝統野菜で、秋に種をまき、冬の寒さを越えて春先に成長する。収穫時、茎がポキっと折れる部分を機械ではなく手で折る「高菜折り」という作業が今も行われている。新芽は鮮度落ちが早いため、昔から収穫後すぐに塩と赤唐辛子で漬物に加工してきた。
食べ方
新漬けは漬けて3日ほどで食べられ、3月中旬頃の収穫期に春の味として楽しむ。古漬けは塩分を多めにして半年間乳酸発酵させ、秋に酸味とピリ辛の味わいを楽しむ。古漬けを刻んで油炒めし唐辛子を加えた「高菜飯」は代表的な食べ方で、おにぎりやチャーハン、餃子の具、パスタなど多様に活用される。
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産地
漬物の名物

エツの南蛮漬け
有明海・筑後川にのみ生息する「幻の魚」エツを、年に一度の解禁期に南蛮漬けに仕立てる福岡の夏の味。銀鱗を振って息絶える儚さが「美人薄命」の異名の由来である。

ふぐの子の粕漬け
2年以上塩蔵したフグの卵巣を佐渡の酒粕で熟成させる、江戸時代から続く保存食。酒粕の甘みで塩辛さが和らぎ、ご飯のお供や酒の肴として親しまれる。

ごさい漬け
「ごさい」の名は脂肪分の少ない小型イワシ「こさい」が由来ともいわれる、鹿島灘の発酵漬け物。かつては秋のイワシ漁で各家に配られ、庶民の貴重なタンパク源となった冬の保存食である。

赤かぶ漬け
雪深い山間部で焼畑栽培された鮮やかな赤かぶを漬けた保存食。山北地域独特の土壌と気候が生み出す鮮烈な紅色が特徴である。

赤かぶの千枚漬け
酢を加えると赤い色素が美しく発色し、単調な冬の食卓を彩る津軽の伝統漬物。雪に包まれる厳寒期にじっくり漬け込まれたまろやかな味わいは、昔から冬の野菜不足を補う大切な保存食であった。
熊本県の名物

馬肉蕎麦
「肉そば」と言えば馬肉だった熊本の食文化。戦後の食糧難で軍馬の肉を使ったことから広まり、今ではカレーにも使われるほどポピュラーな食材となった。

馬刺し
朝鮮出兵で軍馬を食べた加藤清正が帰国後も好んだと伝わる熊本の名物。桜色の切り口が美しい「桜肉」は、低脂肪・高タンパクで滋養強壮の食材として古くから親しまれている。

ぶたあえ
豚肉の代わりにタコを使ったユニークな「ぶたあえ」。沖縄のゴーヤチャンプルーがルーツであり、天草湾のマダコを貴重な豚肉の代替食材として炒めたことから、この名が残った。

赤ど漬け
「阿蘇の馬刺し」と呼ばれる鮮やかな赤色の漬物は、里芋の茎を塩と酢で漬けたもの。中秋の名月に収穫されたものほど色が美しく出るとされ、女性たちは漬け方に気を使ったという。

だご汁
熊本弁で「だんご」を意味する「だご」が名の由来。国道57号線沿いには「だご汁街道」と呼ばれる店舗群があり、地元では農作業の合間に親しまれる腹持ちの良い郷土料理である。

がね揚げ
天草の方言で「がね」はカニのこと。揚げた姿がカニの足に似ることから名付けられた精進料理で、仏事には欠かせない一品として長く親しまれてきた。