
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
牛汁は牛肉とニンジン、昆布を煮込んだ汁物で、塩や醤油で味付けする(宮古島では味噌味が特徴的)。豚肉中心の沖縄料理の中で、牛肉を使う貴重な一品である。主に沖縄本島の名護市安和などで伝承され、労役用として牛が大切にされた歴史的背景がある土地の食文化を反映する。チデークニが出回る11月ごろから冬にかけて食べられ、風邪予防や滋養強壮を目的とした家庭料理として親しまれる。名護市安和では伝統行事「牛御願」でお供えのごちそうとして振る舞われることもある。家庭ごとに牛肉の部位(内臓を入れるかどうか)や味付けに違いがあり、現代でも冬の定番家庭料理として受け継がれている。
由来・歴史
牛汁は王朝時代に牛が労役に有用なため屠殺が禁じられた経緯があり、沖縄の豚肉文化の中で牛肉を使う特別な料理として発展した。名護市安和の伝統行事「牛御願」でお供えものとして振る舞われる歴史を持ち、滋養食として古くから重宝されてきた。宮古島では味噌味にするなど、地域ごとの特色も生まれた。
食べ方
牛肉を大きめの薄切りにし、ニンジンは皮をむいて斜め薄切りにする。昆布を水で戻して3cm角に切り、油で牛肉とニンジンを炒めた後、かつおだしと昆布を加えて20分ほど煮る。アクを丁寧に取り、塩と醤油で味を調え、仕上げにおろしショウガを加える。チデークニが出回る11月ごろから冬にかけて食べられ、風邪予防や滋養強壮を目的として食すことが多い。
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産地
汁物の名物

盆汁
お盆に殺生を避けて作られた精進料理がルーツ。カツオ節も煮干しも使わないのに、油揚げと7種類の夏野菜が織りなす深いうま味が特徴の三重県の盆汁。
ふるさと納税豚汁
鹿児島県の豚汁は、全国1位の飼育頭数を誇るかごしま黒豚と、甘みの強い麦味噌が決め手。江戸時代に琉球から伝来した黒豚と、薩摩藩独特の食文化が生んだ、体の芯から温まる郷土料理である。

イカスミ汁
口が真っ黒になる「お歯黒汁」として知られるイカスミ汁は、アオリイカの墨と苦菜のほろ苦さが織りなす唯一無二の味わい。沖縄では「サギグスイ(下げ薬)」として古くから健康食として重宝されてきた。

ソーキ汁
骨から肉がほろりと落ちるほど煮込んだ豚のあばら肉を、シンプルなすまし汁で味わう。沖縄では「ソーキそば」よりも身近な家庭の味として、お正月の食卓に欠かせない一品である。

中身汁
「鳴き声以外は全て食べ尽くす」沖縄の食文化を体現する、豚の内臓をすまし汁仕立てにした逸品。丁寧な下処理による驚くほどさっぱりとした味わいが特徴である。
沖縄県の名物

イーヤチ
約600年続く「種子取祭」で食べられる保存食。芭蕉の葉に包まれた丸い姿は、多忙な祭期を乗り切る島民の知恵とごちそうの記憶を今に伝える。

イラギムン
実が熟す前の青いパパイヤを味噌でさらっと和える八重山の家庭料理。母乳の出が良くなる効能から、産後の産婦に広く食されてきた。

ヒージャー汁
山羊の強い臭みをよもぎと苦菜で包み込む、沖縄の「薬膳鍋」。「ヒージャーグスイ」と呼ばれ傷の回復薬として珍重されてきた、好き嫌いが分かれる名物料理である。

ヤファラジューシー
「ボロボロ」とも呼ばれる沖縄の雑炊風炊き込みご飯。豚だしで煮込んだ体を温める家庭料理で、冬や体調不良時に重宝されてきた。

ンムクジプットゥルー
「プットゥルー」とはでんぷん質がべっとりとしたのり状に仕上げた状態を意味する。1605年に野國總管が中国から芋の苗を持ち帰り、救荒食物として飢えを救ったイモから生まれた、沖縄の知恵の結晶である。

ヒラヤーチー
「平たく焼く」という意味の名前を持つ、沖縄の小麦粉焼き。台風停電時の非常食として生まれた知恵が、今やソースやマヨネーズをかけるお好み焼き風の間食へと進化している。