
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
ンムクジ(芋くず)を水で溶き、練るように炒めてべっとりとしたのり状に仕上げた料理である。主な伝承地域は沖縄県で、1605年に野國總管が中国から芋の苗を持ち帰ったことからサツマイモの栽培が始まり、救荒食物として飢饉を救った歴史を持つ土地の名物である。日常的な手軽なおやつとして食べられてきたほか、台風の多い沖縄では非常食としても重宝された。家庭によってはニラとかまぼこを入れておかず風に仕上げることもあれば、黒砂糖で甘くする場合もあり、味付けに幅がある。現代では庶民的な菓子として親しまれているが、ンムクジを使った「クジムチ」は王朝時代からの格式ある菓子として知られる。
由来・歴史
「ンム」は「芋」を意味し、1605年に野國總管が中国から苗を持ち帰ったことで沖縄でサツマイモの栽培が始まった。飢饉を救った救荒食物として重要な役割を果たし、イモから取れる芋くず「ンムクジ」が家庭に常備されるようになった。「ンムクジプットゥルー」はそのンムクジを使った料理の一つで、「プットゥルー」はでんぷん質がべっとりとしたのり状に仕上げた状態を指す。ンムクジは王朝時代から使われており、関連する「クジムチ」は王朝菓子としての格式を持つ。
食べ方
ンムクジをだしで溶き、味噌を加えて混ぜ、千切りのかまぼこと刻んだチリビラ(ニラ)を加える。フライパンに多めのラードを入れ、ンムクジの生地を混ぜながら炒め、全体にツヤが出たら火を止めて熱いうちに食べる。ニラを入れず黒砂糖で甘く仕上げることもある。日常的な手軽なおやつとして食べられ、台風時の非常食としても作られていた。
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産地
沖縄県の名物

ヤファラジューシー
「ボロボロ」とも呼ばれる沖縄の雑炊風炊き込みご飯。豚だしで煮込んだ体を温める家庭料理で、冬や体調不良時に重宝されてきた。

牛汁
王朝時代に牛の屠殺が禁じられた沖縄で、特別な存在として伝わる牛肉の滋養食。鮮やかな黄色の島ニンジン「チデークニ」が入る冬の風物詩である。

イーヤチ
約600年続く「種子取祭」で食べられる保存食。芭蕉の葉に包まれた丸い姿は、多忙な祭期を乗り切る島民の知恵とごちそうの記憶を今に伝える。

ヒラヤーチー
「平たく焼く」という意味の名前を持つ、沖縄の小麦粉焼き。台風停電時の非常食として生まれた知恵が、今やソースやマヨネーズをかけるお好み焼き風の間食へと進化している。

クーリジシ
椀に広がる卵が雪に見えるから「クーリ(氷)ジシ(肉)」。旧盆の昼に仏前へ供えられた豚とトウガンの卵とじ汁は、いまではほとんどつくられない貴重な沖縄の味。

もずく丼
学校給食で人気爆発した沖縄のソウルフード。ショウガ汁で臭みを抑えた甘辛炒めをご飯に乗せ、老若男女に愛される。