
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
豚の三枚肉やシブイ(トウガン)、グンボウ(ゴボウ)を短冊に切りそろえ、卵でとじた沖縄の汁物で、那覇や首里などに伝わる。だしは豚だしとかつおだしを合わせて干しシイタケも使い、塩と醤油だけで淡く調える。具だくさんで汁物と煮物の中間のような濃度になり、口の中でとろけるシブイとふわふわの卵が優しい。椀の中で白い卵が広がるさまが雪のように見えることから、"クーリ"(氷)"ジシ"(肉)の名が付いたとされる。卵が貴重だった時代のごちそうで、現在はほとんどつくられなくなったが、沖縄県の伝統的食文化データベースにも収められた由緒ある一品である。
由来・歴史
名前は"クーリ"=氷、"ジシ"=シシ(肉)に由来し、卵とじの卵が椀の中で雪のように広がることから名付けられたとされる。もとは旧盆の昼に仏前へ供えられていた料理で、卵が貴重だった戦前は、祖先の霊をお迎えする気持ちを表す盆料理の定番だった。現在はほとんどつくられることがなくなっている。クーリと名の付く料理は珍しく、かつては青汁入りと白のかまぼこを交互に重ねた「クーリハンビン」もつくられていたという。
食べ方
丸ごとゆでた豚の三枚肉を細めの短冊に切り、アク抜きしたトウガンとゴボウ、干しシイタケなども同じく短冊にそろえる。豚だしとかつおだしを煮立てて材料に火を通し、塩と醤油でお吸い物の味に調えたら、溶き卵を汁の上面にかぶせるように注いで卵とじにする。こんにゃくやかまぼこ、揚げ豆腐を加える家庭もある。シブイは皮に近い硬めの部分を使うと煮崩れしにくい。
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産地
沖縄県の名物

ヒラヤーチー
「平たく焼く」という意味の名前を持つ、沖縄の小麦粉焼き。台風停電時の非常食として生まれた知恵が、今やソースやマヨネーズをかけるお好み焼き風の間食へと進化している。

ンムクジプットゥルー
「プットゥルー」とはでんぷん質がべっとりとしたのり状に仕上げた状態を意味する。1605年に野國總管が中国から芋の苗を持ち帰り、救荒食物として飢えを救ったイモから生まれた、沖縄の知恵の結晶である。

ヤファラジューシー
「ボロボロ」とも呼ばれる沖縄の雑炊風炊き込みご飯。豚だしで煮込んだ体を温める家庭料理で、冬や体調不良時に重宝されてきた。

もずく丼
学校給食で人気爆発した沖縄のソウルフード。ショウガ汁で臭みを抑えた甘辛炒めをご飯に乗せ、老若男女に愛される。

沖縄そば
そば粉を使わないのに「そば」と呼ばれる沖縄の国民食。1976年の商標登録を巡る闘いの末、10月17日は「沖縄そばの日」として定着した。

クーブイリチー
昆布と「よろこぶ」をかけた縁起物。沖縄の結婚式など祝い事に欠かせない、こってり甘辛い炒め煮だ。