
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
千切りにした昆布を油で炒め、豚の三枚肉・こんにゃく・かまぼこ・揚げ豆腐とともに豚だし・醤油・砂糖で煮込んだ炒め煮である。こってりとした甘辛い味わいが特徴で、昆布と豚肉の旨味が溶け合う。沖縄県で作られ、温暖な気候と海に囲まれた島の食文化を反映し、保存食である乾物昆布を活用する知恵が込められている。もともとは主にハレの日の祝い料理として作られたが、近年は家庭料理として日常的に食べられている。地域や家庭によって具材の組み合わせや甘辛さのバランスに違いがあり、豚だしを数回に分けて加えるなどの工夫も受け継がれている。
由来・歴史
「イリチー」は沖縄の炒め煮料理の総称で、乾物や根菜を炒めてから煮込む技法を指す。クーブイリチーはその中でもハレの日に作られたもので、「クーブ」は昆布を意味する。昆布と「よろこぶ」をかけて縁起が良いとされ、結婚式などの祝い事に欠かせない料理として定着した。別名「クーブイリチャー」「昆布の炒り煮」とも呼ばれる。
食べ方
昆布は水で戻して千切りにし、別の昆布で巻いて固定すると切りやすい。鍋で砂糖・醤油・みりんを煮立て、三枚肉とこんにゃくに先に味を染み込ませる。別鍋で昆布を油で炒め、豚だしを数回に分けて加えながら煮込む。煮汁がほとんどなくなったらかまぼこや揚げ豆腐を合わせて完成する。もともとは祝い事の料理だったが、現在は日常の家庭料理として広く作られている。
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産地
沖縄県の名物

沖縄そば
そば粉を使わないのに「そば」と呼ばれる沖縄の国民食。1976年の商標登録を巡る闘いの末、10月17日は「沖縄そばの日」として定着した。

もずく丼
学校給食で人気爆発した沖縄のソウルフード。ショウガ汁で臭みを抑えた甘辛炒めをご飯に乗せ、老若男女に愛される。

クーリジシ
椀に広がる卵が雪に見えるから「クーリ(氷)ジシ(肉)」。旧盆の昼に仏前へ供えられた豚とトウガンの卵とじ汁は、いまではほとんどつくられない貴重な沖縄の味。

足ティビチ
「以類補類」の思想に基づき、脚の健康を願って食べられる豚足煮込み料理。かつては宮廷料理で、今は美容と長寿を願う女性や高齢者に人気の庶民食となった。

ジーマーミ豆腐
落花生の搾り汁を練り上げた琉球王朝からの精進料理。かつてはハレの日だけの貴重な味だったが、近年は日常食として親しまれている。

チムシンジ
「チム(豚レバー)」を「シンジ(煎じ汁)」にした滋養食。貧血や風邪で体力が落ちた時に食される、沖縄の「クスイムン(薬膳)」の代表例である。