
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
「対州そば」は小粒で強いコシとほのかな苦みが特徴の麺となる。長崎県対馬で栽培され、山の斜面を利用した畑作が盛んな離島の風土が生んだ産物である。米がほとんど取れなかった対馬では常食用として親しまれ、今も家庭で頻繁に食べられる。もりそば・かけそばのほか、郷土料理「いりやき」に入れた「いりやきそば」としても提供される。名産化により島内に専門店が多数存在し、観光資源としても定着している。
由来・歴史
「対州」は旧対馬国を指す。そばの原種は中国南部・ヒマラヤ周辺がルーツとされ、縄文時代に朝鮮半島を経由して対馬に伝来したとされる。離島である対馬は他品種との交雑が少なく、原種の特徴を色濃く残す。2018年、長崎県初かつ日本のそばで初めて国の地理的表示(GI)保護制度に登録された。
食べ方
小粒ながら打つと強いコシが出る麺は、もりそば・かけそばとして食べるほか、対馬の郷土料理「いりやき」にそばを入れた「いりやきそば」としても親しまれる。昔から米の代わりの常食用として家庭で作られ、現在は名産化により島内の飲食店でも気軽に味わえる。
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産地
そばの名物

沖縄そば
そば粉を使わないのに「そば」と呼ばれる沖縄の国民食。1976年の商標登録を巡る闘いの末、10月17日は「沖縄そばの日」として定着した。

馬肉蕎麦
「肉そば」と言えば馬肉だった熊本の食文化。戦後の食糧難で軍馬の肉を使ったことから広まり、今ではカレーにも使われるほどポピュラーな食材となった。

へぎそば
織物の道具「へぎ」に盛り付けられる新潟・魚沼発祥の蕎麦。つなぎに布海苔を使うことで生まれるツルツルの食感と、からしを薬味にする独特の食べ方が特徴である。

祖谷そば
源平合戦の落人伝説が残る祖谷のソウルフード。つなぎを使わず地元そば粉100%で打つため、麺が短く切れやすく「そばきり」とも呼ばれる独特の食感が特徴である。

そば米雑炊/そば米汁
源平合戦で敗れた平家が祖谷に伝えたという、そばの実を丸ごと使った稀有な雑炊。ふくらんだそば米が主食となり、野菜や肉とともに煮込む栄養満点の一品である。

瓦そば
昭和36年(1961年)に川棚温泉の旅館が生み出した「瓦そば」。西南戦争で薩摩兵が瓦で肉を焼いた話と、江戸時代から庶民に許された「瓦」の地縁が結びつき、全国に名を轟かせた山口のソウルフードである。
長崎県の名物

つぼ汁
「つぼ」の名はお椀を坪に見立てたことに由来する、長崎県西海市雪浦地区の精進料理。法事の席に欠かせない、シンプルながら奥深い郷土の味である。

長崎ミルクセーキ
大正末期、九州初の喫茶店『ツル茶ん』が長崎の猛暑をしのぐため考案したアイスデザート。砕いた氷を入れた独自の食感が、現在は「食べるミルクセーキ」として全国に知られる。

ハトシ
「蝦多士(ハートーシー)」が訛って「ハトシ」と呼ばれるようになった、長崎発祥の中華風揚げ物。明治時代に清国から伝わり、卓袱料理から市民の味へと進化した。

くりつぼ
栗を入れることから「くり」、おわんを坪に見立てる「つぼ」が名の由来。甘めの味付けで、昔からおくんちなどのお祭りのごちそうとして親しまれてきた長崎県の伝統煮物料理である。

レモンステーキ
アメリカンステーキを和風にアレンジした佐世保発祥の名物。薄切り牛肉にレモン果汁入りソースをかけ、食べ終わったら鉄板で肉汁ご飯を楽しむのが地元流だ。

茹で干し大根とかんぼこの煮物
断崖の中空干し場で陽光と海風に晒された「茹で干し大根」と、長崎名物の「かんぼこ」が織りなす冬の風物詩。苦み少なくやわらかな食感が特徴の郷土料理である。