
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
しゃっぱの煮付けは、シャコを醤油や酒で炊いた佐賀県の郷土料理である。カマキリのハサミのような前足を持つシャコは、有明海の沿岸砂泥質海域で水揚げされ、エビのようなうまみがありながらあっさりとした味わいが特徴だ。主に佐賀県で「しゃっぱ」や「がねしゃっぱ」と呼ばれ、クルマエビ漁の混獲物としても知られる。4月から10月の漁期に旬を迎え、夏の味覚として親しまれてきた。家庭によって調味料の配合や煮込み時間に違いがあり、現代ではゆでて寿司にする食べ方も人気だが、煮付けのだしをそうめんの漬け汁にする伝統的な食べ方も受け継がれている。
由来・歴史
シャコは北海道から沖縄まで日本全土に生息する甲殻類で、有明海でも水揚げされる。佐賀県では「しゃっぱ」あるいは「がねしゃっぱ」と呼ばれ、本来はクルマエビやシバエビの刺網にかかる雑魚として扱われることも多かったが、エビに匹敵するうまみがあることから煮付けなどの料理に活用され、夏の代表的な味覚として定着した。
食べ方
しゃっぱは水洗いして水気を切り、鍋で醤油や酒などとともに煮る。炊くことでうまみを含んだだしがたっぷり出るのが特徴で、この煮汁はそうめんの漬け汁としても美味である。漁期である4月から10月、特に夏に旬を迎えたしゃっぱを煮付けにして食べる習慣がある。
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産地
煮物の名物

煮ごみ
「煮じゃあ」「煮じゃー」とも呼ばれる煮ごみは、くんちの供日料理として欠かせない一品。栗おこわの残りの栗と小豆、煮しめの端材を無駄にしない知恵から生まれた、根菜と鶏肉の甘辛煮込みである。

がめ煮
すっぽんを「川亀」と呼んだことに由来する「がめ煮」。豊臣秀吉の朝鮮出兵時に大軍の食糧として誕生したと伝わる、佐賀のハレの日の定番料理である。

くちぞこの煮付け
靴底の形に似た魚「くちぞこ」を、甘辛く煮含めた有明海沿岸の定番魚料理。夏から秋のふっくらとした身が最高とされ、日常食として親しまれている。

白味噌雑煮
勝浦では黒砂糖、相生地区では砂糖を入れる徳島の白味噌雑煮。まなというアブラナ科の野菜を加える伝統があり、今は小松菜や春菊で彩り豊かに仕上げる。

阿波のいとこ煮
戦時中は砂糖なしで作られた甘煮が、今や徳島の冬の風物詩に。干し芋の凝縮された甘みと小豆の優しい味わいが、寒い季節の体と心を温める。
佐賀県の名物

わらすぼのみそ汁
「エイリアン」のような見た目の有明海の珍魚・ワラスボを使った味噌汁。凶暴な性格から「嫁泣かせ」と呼ばれたこの魚は、独特のうまみがクセになる地元の夏の味である。

あらの姿煮
唐津くんちの「くんち料理」の花形として、第二次世界大戦後に商人たちの見栄がきっかけで誕生した巨大なアラの姿煮。10kg級の魚体に大根を詰め、1日かけて煮込む豪快な郷土料理である。

ふつもち
「ふつ」はよもぎの古称。佐賀では桃の節句に菱餅の代わりにふつもちを供える独特の風習があり、全国でも珍しい春の味覚として親しまれる。

いかのかけ和え
佐賀県では「かけ和え」「かけやぁ」と呼ばれる、魚介と野菜を酢味噌で和えた料理。秋祭りには脂がのったサバを使うのが定番で、普段の粗食を補うハレの日の味として親しまれてきた。

つがにめし
「がね飯」「かに飯」とも呼ばれるつがにめしは、産卵のために川を下る秋のツガニを丸ごと炊き込んだ佐賀の味。鶏をさばくより手軽だったため、お祝いの席で重宝された。

干し柿なます
「柿のれん」で知られる佐賀市大和町松梅地区のおせち名物。干し柿のモチモチとした食感と大根のシャキシャキ感が絶妙にマッチする、甘酸っぱいなますである。