
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
皮を剥いた蓮根を米のとぎ汁に浸し、穴に紅白のもち米を詰めて蒸す蒸し菓子である。門真市の粘土質の土が育む「門真蓮根」は甘みがありモチモチとした食感が特徴で、河内地域の特産として知られる。正月のおせちや婚礼・慶事などハレの日に作られ、紅白の配色がめでたさを象徴する。きな粉やあんこで甘く、からし醤油やポン酢でしょっぱく味わうなど、家庭ごとに好みの食べ方がある。近年は都市化により門真蓮根の生産が激減し、家庭での製作機会は減少傾向にあるが、市内の飲食店で提供される機会は残っている。
由来・歴史
水はけの悪い門真の土地では稲作に代わり蓮根が自生し、江戸時代には大産地へ発展した。年貢の代替として蓮根を納めた記録もある。大正時代に栽培法と品種が見直され、戦後に生産が拡大。門真の粘土が「門真蓮根」の独特の食感を生んだ。蓮根の穴が「将来を見通せる」縁起物とされ、紅白のもち米を詰めた蓮根餅は地元の祝い事に欠かせない存在となった。
食べ方
蓮根を米のとぎ汁に一晩浸し、水に浸したもち米の半分を食紅で染める。蓮根の穴に箸で紅白のもち米を交互に詰め、アルミ箔で切り口を覆い、竹串がスッと通るまで約2時間蒸す。輪切りにして盛り付け、きな粉やあんこ、あるいはからし醤油・ポン酢を添えて食べる。市中の飲食店で提供されるほか、かつては家庭でも慶事に作られたが、門真蓮根の流通減少により近年は家庭での製作は稀になっている。
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産地
餅の名物

桜餅
関西の桜餅は粒々とした食感の道明寺粉を使い、関東のクレープ状の生地とは対照的である。大阪・藤井寺市の道明寺で生まれた保存食が、春の風流な菓子へと発展した。

いびつもち
葉の形が「いびつ」だから名付けられた、兵庫の端午の節句菓子。柏の代わりにサルトリイバラの葉を使い、淡路では「いびつもち」、北播磨では「ひょっとで」など地域で呼び名が異なる。

いしもちじゃこの唐揚げ
頭に大きな「耳石」を持つ小魚を、頭落として骨ごと揚げる瀬戸内の逸品。ほのかな甘みとねばりが特徴の、春から夏の味覚である。

くるみ餅
クルミが入っていない「くるみ餅」。うぐいす色の枝豆餡で餅を「くるんで」包むことから名付けられた、堺の伝統菓子である。

五平餅
神に捧げる「御幣」に形が似ることから名付けられた五平餅。木こりたちの携行食から発展し、中山道を境に醤油味と味噌味の文化圏が分かれる独特の食文化を持つ。

いももち
稲刈り後の労をねぎらう晩秋の味。里芋と米を炊き込んで丸め、生姜醤油で頬張る粘り気の強い郷土食。かさ増しの知恵から生まれた貴重な主食代わりの逸品である。
大阪府の名物

じゃこごうこ
泉州の方言「じゃこ(海老)」と「こうこ(漬物)」が名の由来。水なすの古漬けと小海老を甘辛く炊き、ご飯や酒のお供に親しまれてきた大阪南部の常備菜である。

お好み焼き
千利休の茶菓子「フノヤキ」がルーツという意外な歴史を持つ。キャベツと生地を混ぜて鉄板で焼く「混ぜ焼き」スタイルが、なにわの粉食文化を代表する名物として全国に広まった。

がっちょの唐揚げ
エサにがつがつ食らいつく姿から名付けられた「がっちょ」は、骨まで丸ごと食べられるカリカリの唐揚げに。カルシウム豊富で子どものおやつとしても親しまれてきた泉州の味である。

丁稚ようかん
「丁稚」の名は、練り羊羹に比べて煮詰めが足りず「半人前」だったことに由来する。砂糖を控えた素朴な味わいで、北摂の冬に親しまれてきた寒天羊羹である。

きつねうどん
明治26年、大阪・船場のうどん店で客が油揚げを素うどんにのせたことが始まり。昆布と鯖節のだしが利いた、大阪府民が最も愛するコナモンの定番である。

船場汁
鯖のあらまで余さず使う大阪らしい「始末の料理」。明治から大正の船場の商家で、忙しい日々を支えた質素ながら滋味深い潮汁である。