
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
ねずしは、米と麹、塩マス、だいこん、にんじんを混ぜ合わせて半月から20日間発酵させたなれずしである。甘酸っぱくマイルドな味わいが特徴で、独特の風味を苦手とする人でも食べやすいとされる。主な伝承地域は下呂市を中心とした飛騨地域と中濃地域で、冬の厳しい寒さによる食料不足から漬ける・干す・発酵させるなどの保存食文化が根付いた土地の背景を持つ。「ねずしがないと正月が来たような気がしない」と言われるほど、お正月のごちそうとして欠かせない位置づけにある。家庭によってはマスの代わりに鯖を使ったり酢飯を用いたり、具材の切り方も異なり、それぞれの家の味わいが受け継がれている。
由来・歴史
「ねずし」は漢字で「寝鮓」とも書き、文字通り寝かせて作る料理である。飛騨地域を中心に古くからお正月料理として振る舞われてきた。冬の厳しい寒さによる新鮮な野菜や食料の不足から、漬ける・干す・発酵させるなど多彩な保存食文化が発達した飛騨地方で、人々に親しまれてきた伝統の一品である。
食べ方
炊き立てではなく少し冷ましたご飯に麹を混ぜ、骨を取り除いて小口大に切った塩マスと、塩で揉んだだいこん・にんじんを加えてすべてを混ぜ合わせる。2週間から20日ほど漬け込み、発酵させて完成となる。気温や材料によって発酵具合が変わるため、同じ人が作ってもその都度味わいが異なるのも楽しみである。12月に漬け込みが始まり、お正月に食べられる。
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産地
寿司の名物

鮎なれずし
1300年続く長良川鵜飼の歴史とともに受け継がれる発酵食品。鵜匠の技が生む「御鮨街道」の名物料理である。

恵方巻き/巻きずし
その年の縁起の良い方角を向き、無言で丸かぶりするという独特な食べ方が特徴の太巻き寿司。大阪に端を発し、のり業界やコンビニの販売促進により全国に広まった節分の風習である。

おせずし
「押しずし」が訛った名前の由来を持つ、富山県新川地区の押し寿司。焼きサバのほぐし身を酢飯で挟み、海苔をのせて一晩重石で押し固める。四角く切り分けるのが特徴で、春祭りや「たてもん祭り」などの伝統行事で大皿に豪快に盛られる。

かぶらずし
武士しか食べられなかったブリを、農民がかぶに隠して食べたのが始まりともいわれる発酵寿司。富山県西部に脈々と伝わる冬のご馳走で、正月のハレの日に欠かせない味である。
岐阜県の名物

もろこずし
木曽三川の水郷が育んだ押し寿司。小さな淡水魚「もろこ」を甘辛く煮詰め、酢飯と重ねた正月のもてなし料理で、西濃地域に今も息づく素朴な味わいである。

いももち
稲刈り後の労をねぎらう晩秋の味。里芋と米を炊き込んで丸め、生姜醤油で頬張る粘り気の強い郷土食。かさ増しの知恵から生まれた貴重な主食代わりの逸品である。

みそぎだんご
羽島市の伝統菓子「みそぎだんご」は、みたらし団子にあんを入れた革新的な発想から生まれた。八剣神社の「みそぎ神事」にちなむ名前で、6月末の無病息災祈願の縁起菓子として親しまれる。

大歳のごっつぉ
「糸昆布」が必ず入る縁起物。細長く長生きできるようにとの願いを込め、岐阜県の年末年始を彩る鍋物である。地域や家庭で具材や名称が異なるのも特徴。

朴葉味噌
山仕事の杣人が朴葉を皿代わりにしたのが始まり。抗菌作用のある朴葉に味噌を乗せ、囲炉裏で焼きながら食べる飛騨の冬の味。

朴葉ずし
手を汚さず食べられる携帯食が華やかな初夏の御馳走へ。朴の葉の殺菌・防カビ効果が、高温多湿の田植え期に重宝された知恵の料理。