
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
うるち米粉の団子を串に刺して薄くつぶし、くるみだれ(しょうゆ味またはみそ味)で味付けして焼いた餅菓子である。北上川流域の平坦な水田地帯で米生産が盛んな岩手県央地域で生まれた。農作業の合間の小昼や盆・彼岸、子供のおやつとして食されてきた。しょうゆ味とみそ味の二種類があり、家庭や店舗によって味付けに違いがある。現在も子供から大人まで日常的なおやつや手土産として親しまれ、冷凍保存も可能な身近な郷土菓子である。
由来・歴史
名称は軍配うちわに似た形から「うちわ餅」と呼ばれたものがなまったものである。盛岡では米の粉で作る餅菓子類を「べんじぇもの」と総称するが、これは江戸時代に北上川を上って都から物資を運んだ「弁財船」由来の「弁財物」が盛岡弁になまったものである。県央地域は冷害で米がとれない年もあったため、米や麦類を粉にして使う文化が発達した。
食べ方
うるち米粉にお湯を入れてこね、平らな団子状に伸ばして2〜3個串に刺し、蒸す。くるみだれ(しょうゆ味またはみそ味)を塗して両面を焼き、熱いうちに食べる。くるみだれを塗る前の状態であれば冷凍保存が可能。農作業の小昼や盆・彼岸、子供のおやつとして食され、現在も日常のおやつや手土産として親しまれている。
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産地
餅の名物

伝統餅料理
年間60回以上も餅を食べる「餅暦」が存在する。納豆やホヤ、チーズやカレーまで約300通りの食べ方が生まれた、一関ならではの餅文化である。

干し餅
別名「凍り餅」とも呼ばれる寒締めの米菓子。天候を見極めながら作る農家ならではの知恵が、さくさくとした歯ごたえと素朴な味わいを生み出している。

大根もち
鬼おろしにした会津赤筋大根の風味をしっかり味わえる、お好み焼き風の郷土料理。皮に赤い筋が入る伝統野菜をすりおろして焼き上げる。

じゅうねんぼたもち
「十年長生き」の願いを込めた福島の縁起菓子。えごまを「じゅうねん」と呼び、煎って砂糖で味付けしたものをもち米に絡める独特のぼたもちである。

キャベツ餅
炒めたキャベツとつきたての餅を絡める郡山・逢瀬の郷土料理。シャキシャキとやわらかい食感のコントラストが魅力で、チーズ入り春巻きなど現代のアレンジも生まれた。
岩手県の名物

氷頭なます
鮭の頭の軟骨「氷頭」を酢でしめた正月の珍味。一匹からわずかしか取れない貴重な部位は、平安時代から朝廷に奉納されるほど古くから食されてきた。

いもの子汁
秋の北上川流域で「芋煮会」「いもの子会」と呼ばれる集いの中心となる汁物。皮をこそぐようにむいた「二子さといも」のみで作る地域もあり、さといも本来の味わいを楽しむ食文化が残る。

へっちょこだんご/うきうきだんご
「へっちょこ」の名は、1年の農作業で「へっちょ(苦労)」した自分をねぎらう意味に由来する。煮えるとだんごが浮き上がる様子から「うきうきだんご」とも呼ばれる。

煮しめ
身欠きにしんやぜんまい一本煮など、内陸と沿岸で具材が異なる岩手の「煮しめ」。冠婚葬祭や正月に欠かせない集まりの味である。

ひっつみ/ひっつみ汁
「手でちぎる」という方言「ひっつまむ」が名前の由来。小麦粉を手でちぎって煮る、岩手県央の「しとねもの」文化が生んだ、冷害に備えた知恵の料理である。

かまもち
半月状の形が鎌に似ることから名付けられた、岩手県の小麦粉菓子。味噌と黒砂糖、くるみのあんを包み、農作業の小昼に気軽に食べられてきた。地域により「ひゅうず」「かまだんご」など呼び名が異なる。