
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
こっぱもちは、天日干ししたさつまいもの輪切り「こっぱ」ともち米を蒸して砂糖で練り合わせた、ふんわりもっちりとした食感の素朴なおやつである。天草地域は平地が少なく米の収穫量が限られるため、やせた土地でも育つさつまいもが古くから多く栽培され、こっぱは保存食として重宝された。特に年末に正月用のおやつとして各家庭で作られ、常温で2ヵ月ほど日持ちする特性から年始の来客応対にも用いられた。現代では作り手が減少した一方で、天草地域の代表的なお土産商品として定着し、家庭ごとの味の違いは見られなくなったが、伝統の製法は継承されている。
由来・歴史
「こっぱ」の名は、木っ端微塵の「こっぱ」と同じく「小さく切る」という意味の方言に由来する。皮をむいたさつまいもを1〜2cmの輪切りにしてゆで、天日干しする製法は、天草の冬の風物詩として親しまれてきた。煮て干し、日に当ててカラカラに乾燥させることで、生のさつまいもより甘みが増すという知恵が生かされ、米が不足しがちな天草で貴重なエネルギー源となった。
食べ方
柔らかいうちは食べやすい大きさに切ってそのまま食べるか、きな粉をまぶして食べる。硬くなったら電子レンジやトースターで温め直すか、バターをひいたフライパンで焼くと風味が加わる。油で揚げる食べ方もある。昔は年末に作られ、正月の来客応対や年始のおやつとして重宝された保存食である。
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産地
餅の名物

くじら餅
「久しく持つ良い餅」が転じた名前の通り、江戸時代から300年続く保存食。新庄藩の兵糧食が起源とされ、桃の節句の雛菓子として今も親しまれる。

葛餅
「葛」の名は奈良・吉野の山の民「国栖人」が由来。真冬の地下水で精製した吉野本葛の透明な弾力と、ほんのり温かい中身のもちもち食感が魅力の和菓子である。

めの餅あられ
繭の豊産を祈って作られた小正月の飾り餅を、1月末に油で揚げた香ばしいあられ。榎木に刺した紅黄緑の餅が、春の訪れを告げる。

きらずもち
「切らず」に由来する縁起の良い名を持つ餅。豆腐作りの副産物・おからを混ぜ、正月に食べられた高知県佐川町尾川地区の郷土菓子である。

きんかもち
高価な黒砂糖を使ったことから「金貨餅」と名付けられた南部地方の変わり種の郷土料理。半月型の小麦粉の皮に、くるみと味噌・黒砂糖の餡が包まれる。

きび餅・あわ餅・とち餅
丹波・丹後の山間部で、米が足りない時代に主食代わりに食べられてきた雑穀餅。きび・あわ・とちの実を使った素朴な味わいが、近年は健康食として再び注目されている。
熊本県の名物

巻柿
「福をかき寄せる」縁起物として、年末の贈答や正月のおせちに欠かせない熊本の伝統菓子。干し柿を重ねて竹の皮と藁で巻き、輪切りにするとバラの花のような美しい断面が現れる。

まぜ飯
祭りと祝いの日の熊本のごちそう「具飯(ぐめし)」。六嘉神社の秋の例大祭では馬肉入りを各家庭で炊き、親戚や隣人に振る舞う。豆腐が"びりんびりん"と鳴る「びりん飯」も仲間だ。

南関あげ巻き寿司
海苔の代わりに油揚げを使う熊本県南関町の巻き寿司。カリカリサクサクの「南関あげ」を甘辛く煮て巻くと、ふっくらジューシーなもちもち食感に変化する。

このしろの姿寿司
コノシロを背開きにして酢締めし、棒状のすし飯を腹に詰めた縁起物。江戸時代から受け継がれる八代海沿岸の正月の味で、2〜3日経ったら炙って二度楽しむ裏技もある。

かすよせ
「かすよせ」は、ごはん代わりにもおかずにもおやつにもなる熊本県山都町の万能料理。大豆と野菜を煮込んだ優しい味わいは、冷めて味が染むと一層美味になる。

からし蓮根
藩主を病弱から救った伝説を持つ熊本名物。細川家の家紋「九曜」に似た輪切りの断面が特徴で、明治維新まで門外不出の秘伝味だった。