
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
福岡県奥八女、熊本県境の山あいにある弓掛地区に伝わるまんじゅう。矢部川上流のこの集落では小麦といも類が豊富にとれ、里芋やじゃがいもを丸ごと小麦粉の皮で包んで蒸す一品が日々の食を支えた。古くから粉もの文化が栄えた八女らしい素朴な味わいで、たくさんつくりおきできて腹持ちがよく、体も温まることから冬には欠かせない存在だった。いまも黒木町の「駅前まんじゅう」(創業約60年)が、皮つきのまま茹でたじゃがいもを薄い生地で包んで蒸す醤油味・塩味のまんじゅうを手づくりしており、道の駅たちばなでも里芋やじゃがいもがごろっと入ったまんじゅうが買える。
由来・歴史
奥八女の弓掛地区は、日向神から有明へ流れる矢部川の上流、熊本県との境の山あいに位置する集落。小麦といも類がたくさんとれる土地柄から、目先を変え工夫をこらして家族に食べさせるなかで「いも饅頭」が生まれた。晩ごはんの用意ができるまでのつなぎや、ごはんが足りないときの代用として暮らしに根づいた、土地の産物と生活の知恵が結びついた郷土食である。
食べ方
中くらいの大きさのいもを選んで皮をむき、塩でぬめりを取る。小麦粉に塩と砂糖を入れてよくこね、耳たぶほどのやわらかさの皮を薄くのばして丸のままのいもを包み、蒸し器で蒸す。そのままよりも焼いたほうが香ばしく、薄味なので醤油をつけたり漬物をのせたりして食べる。寒い日はもち焼き網で焼いて、熱々を頬張る。
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産地
まんじゅうの名物
ふるさと納税みとり饅頭
「みとり」とは豆のさやから実だけを摘み取ることから名付けられた。夏あずきを包んだ重曹入りの生地は、蒸すとふっくら丸く膨らみ、ほのかな苦みが特徴的な郷土菓子である。
ふるさと納税鬼まんじゅう
角切りのさつまいもがゴツゴツと見える様が鬼のツノを連想させ、戦中戦後の食糧難時代に誕生した名古屋の郷土菓子。水っぽく旨味のない「護国芋」をいかに美味しく食べるかという工夫から生まれた。

酒まんじゅう
麹の発酵力だけで生地をふくらませる、豊肥地方のソウルフード。あんなしの「しいら」は宮崎・熊本にも名を変えて伝わる。

いがまんじゅう
桃の節句に三色のもち米をまぶした「いがまんじゅう」は、西三河地域独自の雛祭り行事食。ピンク・黄・緑の色彩が豊作祈願や生命力を象徴し、1月中旬から店頭に並ぶ春の訪れを告げる菓子である。

ばらっぱまんじゅう
猿の行く手を阻む棘を持つサルトリイバラの葉を敷いて蒸す、千葉県北総の夏祭りの味。葉の丸くつるつるとした質感が、まんじゅうを包むのに最適である。
福岡県の名物

かぼちゃのだんご汁
日本最古のかぼちゃ「三毛門かぼちゃ」を丸ごと煮込む、戦前戦後の貧しい時代を生き抜いた命のスープ。トロトロの甘みと小麦粉だんごの素朴な味わいが特徴である。

かます寿司
「叺(かます)」というわらの袋と魚のカマスが語呂を合わせ、秋の収穫感謝の奉納から生まれた縁起寿司。高良大社例大祭の名物として久留米で親しまれてきた。

かしわめし
鶏肉を「かしわ」と呼ぶ九州の言い回しが名前の由来。冷めてもおいしいもちもちの食感が特徴で、駅弁としても長年親しまれてきた福岡の定番家庭料理。

博多の胡麻鯖
傷みやすいサバを生で食べるという博多独自の食文化が生んだ名物。刺身より薄く切ったサバをごまと醤油で和え、熱いごはんに乗せて食べるのが定番で、茶漬け風にアレンジする楽しみもある。

博多雑煮
串刺しにした具材を椀に盛って出汁を注ぐ、おでんのようなユニークなスタイルが特徴。博多商人の奥方「ごりょんさん」たちが生み出した、忙しい年始の知恵が結実した正月料理である。

がめの葉饅頭
亀の甲羅にそっくりな葉で包むことから「がめの葉饅頭」と名付けられた。福岡県ではかしわの葉がないため、端午の節句にサンキラの葉で代用した郷土菓子である。